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2005年10月 9日 (日)

ホセ・カサノヴァ 『近代世界の公共宗教』

ホセ・カサノヴァ 『近代世界の公共宗教』 (→ こちら @アマゾン) を読みなおしている。 言うまでもなく、 宗教政治学のお手本 の一冊だ(→ こちらのエントリ も参照)。

まだ1章を読んだところだが、 自分がどれだけ強く この本に影響されていたのか 気づいて、びっくりしている。

最初に読んだのは、 出てすぐのことだから もう7~8年前。 そんなに熱狂して読んだわけではなかった。 でも、、、 基本的な主張、 細かな論旨展開、 記述のスタイル、、、 今の僕と すごくよく似ている 。 とくに 最近の自信作 「 宗教復興と世俗的近代 」が まるでカサノヴァ的であるから、 自分でも ちょっととまどっている。 

全面的に絶賛、、、というわけではない。 注文を二点 つけておこう。

  1. カサノヴァ本人も認めていることだが、あまりにも「 西洋中心 」すぎる。 なんてったって、キリスト教のことしか書いてないのだから。。。 僕の研究は、カサノヴァの理論枠組みを ヒンドゥー・ナショナリズムの事例から検証するもの、、、という位置づけができそうだ。 同じ疑問は、 矢野秀武さん からも提出されている( こちら @アマゾン)。 カサノヴァの議論では、タイの仏教のことがさっぱり分からない、 というわけだ。 さもありなん。
  2. 宗教概念の定義問題 が 完全に脇におかれている。 これはマズい。 この問題は、宗教復興論、世俗化論、「公共宗教」論の本質に関わる。 僕自身、上記拙稿で これらの諸問題のリンクを ほのめかすだけでおわっている。 一度、ちゃんと論じておかないといけない。 来年の宗教学会ででも 発表させていただこうかしら・・・

こうした注文はあるけれど、 やっぱりよくできた本だ。 カサノヴァの頭の良さが サラリと表されている。 これからも しばしば読み返すことになるだろうなぁ。。。

なお、2004年9月、カサノヴァさんが来日した折の動向については、 川瀬貴也さんがレポートしてくれている(→ こちら )。

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コメント

TBありがとうございます。僕、恥ずかしながらこの本は一部しか読んでいないんですよね。ちゃんと通読しないと。大久保さんも博論の元ネタとして使ってらっしゃるようですし(『プロテスタンティズムとメキシコ革命』新教出版社、2005)。来年のゼミは、この手のテーマを掲げようかしら。

かわせさん>
コメント ありがとうございます。そうですか、大久保さんも。そして、大久保さんの博論が本に!! あぁ、、、焦りはつのります。お互い 本当に忙しい身ではありますが、がんばってまいりましょう。

もちろん メキシコ革命研究に カサノヴァの議論はばっちりはまります。カサノヴァ自身が「解放の神学」にかなり影響を受けた(受けている、受けてきた)のではないか、、、と僕はふんでいます。

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