パキスタンの地震
何度も書いては消し 書いては消しをくり返した このトピック、「 パキスタンの地震 」。
これはもちろん通称である。 間違えてはいけないのは インド側カシュミール(インドが実行支配するジャンム&カシュミール州)でも 多大の被害がでているということだ。 「パキスタン地震」という呼び名は便利すぎて、事実を覆い隠してしまいかねない危険がある。 コトバが先行して、そこから事後的に理解ができあがる というのは、まぁ、よくある話なのだが、、、 こういったことをきっかけに、日本の皆さんのあいだで 印パ分離の歴史(→ こちら 、 あるいは こちら )についての関心が増してくれたらよい、と思う。
死者2万数千から4万人、被災者250万人、、、もう僕は 何を言ってよいか 分からない。どんな不幸がそこに生まれ、どんな悲劇や希望がそこで交差しているのか、、、 現地の人々、救援活動をなさっている人々、その他諸々の関係者の皆さん、、、心からのエールを送りたい。
カシュミールにもパキスタンにも 実は 僕は行ったことがない。しかし、南アジア研究者としては やはり身近な問題のように感じられて仕方がない。 インド洋津波があり、今回はまた地震。。。 南アジア西部の大災害ということでは、グジャラート地震(2001年1月)も 思い出す。。。 僕自身が人生をかけて関わりつづけている地域で、恐ろしい天災がつづいている。
こうしたことを どのように受け止めていくのか、、、これは 僕にとってまったく解決されていないままに残されている問題だ。(→ こちらのエントリ も参照)
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こんなブログごときに コトバを連ねてみても仕方ない、、、と思っていたが、ひとつ 僕が書いておかねばならないと思われることがあったので、ここに エントリすることにした。
それは、 谷川秀善外務副大臣の訪パ の話題である。
小渕さんか森さんか小泉さんか、その辺りから、外務副大臣が海外の現場に飛ぶというスキームができあがっている。 これを日本の皆さんは どう思っているのだろう? 脱官僚/政治家主導の行政・外交、、、ということで これを歓迎するのだろうか?
たしかに そういった面はあろう。 外交において「顔」をしっかり売り込むというのは、本質的に重要なことであり、政治家がその役割をはたす、ということなのだろう。 それはそれでよい。 あとは 個々の政治家の実力が問われるだけだ。 はてさて 谷川さんは どれほどのモノだろうか ・・・?
ただし、かつて在印日本大使館で勤務していた僕には 言っておきたいことがある。 それは、こんな大災害のときに 大臣なんかが来たら、現地の外交官は 本当に、本当に、本当に 大変だ!! ということである。
地震が起きて、現地の外交官の仕事量はハンパじゃないものとなっているはずだ。ほとんどの人が、ほとんど眠っていないはずだ。 そこに、、、 大臣が、意気揚揚と 、、、なんて、自分のことと思ったら、そりゃぁもうゾッする。 政治家が「顔」になってくれるのはよいが、そして (なかなか ありえないことだとは思うが、まぁ それでも もしも)それが 本当に困っている現地の人ひとりひとりの助けになるのなら、素晴らしいことだが、 谷川さん、ちゃんとはたらいている外交官の皆さんを どうかちゃんとねぎらってやってください。 主権者であるわれわれは、そうした外交の現場を 少しでも身近なものに感じていくのが好ましいと思う。
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死者3万人の恐れ救助難航 余震続発、パキスタン地震
【イスラマバード9日共同】インドやアフガニスタンにも被害が及んだパキスタン地震は9日、各地の被災状況が次第に明らかになり、死者は2万人に迫った。負傷者も4万人以上に達した。死者数を3万人以上と推定する当局者もおり、犠牲者はさらに増える恐れがある。震源に近い同国北東部カシミール地方の山間部では複数の村が壊滅、道路寸断により救助は難航している。首都イスラマバードなどでは、倒壊したアパートや学校などで生き埋めとなった住民の救出作業が続いた。
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