信仰と宗教的動機
前便 「人の心のパワー」 より つづく
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1960年代のブラジルのカトリック教会について論じる箇所で、 カサノヴァは、 「資源動員論」と「動機」との対比を 「道具主義的な分析」 と 「 信仰と宗教的動機 のダイナミックス」 と言い換えている(邦訳 155頁)。 関連する議論は 邦訳151頁の最終段落から ずっとつづいている。
ここでは、前者の有効性をしっかりと認めたうえで、その限界を画する局面として 後者が導入されている。 こうした慎重で丁寧な議論のおかげで、 ここでもやはり 説得力がぐっとアップ している。
【メモ】
それにしても 「道具主義」とは どうもこなれない訳だ。 完全な通訳になっているわけだが、、、 もうちょっと マシな訳はないものか、、、 と思案してみるが、すぐには思い浮かばない。
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