« イスラームに何がおきているか | トップページ | イラン革命 »

2006年5月28日 (日)

イランの四つの宗教性

前便 で紹介した『 増補 イスラームに何がおきているか 』 (118ー37頁 )所収

吉村慎太郎 「 イスラーム革命と民衆文化: イラン政治変動の底流 」 からの一節。

「イスラーム」という呼称で一括することは便利であるが、 多様性・動態性の現実を覆い隠す危険性をも秘めている。 この点をフィールドワークを通じて十分確認したためであろう、 米国の人類学者フィッシャーは、 主要なイラン・イスラームのスタイルとして、 (一) 宗教指導者が訓練される教育機関での学問的宗教、 (二) 村やバザールでの民衆宗教、 (三) 既存の社会的諸価値に対抗する神秘的なスーフィズム、 (四) 上流階級の個人に還元された倫理的宗教、 の四つを指摘している。 (119-20頁)

ここに示された イランの四つの宗教性 は、他地域の研究にとってもかなり参考になる。

(インドなんかは これと よ~~く似ている)

比較宗教的な現代宗教論の整理枠組みのひとつ、、、として記憶しておきたい。

なお、参考文献は注記されていない。

ただし、巻末の文献表によれば、どうやら

  • Fischer, M. M. J. Iran: From Religious Dispute to Revolution. Cambridge: Harvard University Press, 1980.

が参照されているようだ。

目を通してみないとなぁ、、、

« イスラームに何がおきているか | トップページ | イラン革命 »

01A 宗教学」カテゴリの記事

01B 宗教政治学」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: イランの四つの宗教性:

« イスラームに何がおきているか | トップページ | イラン革命 »

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

Twitter


読書メーター

  • mittskoの今読んでる本
  • mittskoの最近読んだ本

鑑賞メーター

  • 最近観たビデオ
    mittskoの最近観たビデオ
2021年10月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

イーココロ

無料ブログはココログ