イスラームに何がおきているか
ブログ再開の第一弾はこれ↑↑↑
数ヶ月、このブログをのぞきもしなかったら、、、コメントもいっぱいいただいていた。
ちゃんとお返事を書くようにいたします。すいません。
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イスラーム復興についての本は、日本語でもすでに た~くさん あり、はっきり言って どれを読んでいいのか分からない 状態だ。
そこで、、、
- 小杉泰編 『 増補 イスラームに何がおきているか 』 平凡社,2001年
を、僕はお勧めしたい。 (→ こちら@アマゾン )
集められた論考は、各国、各地域におけるイスラーム復興の具体相を、個別にとりあげている。短めの論考ばかりで、とっても読みやすい。
ただし、南アジアの事例が欠けているのは残念。バングラデシュは、インドネシアにつづいて、世界第2位のムスリム人口を抱える国なのに。パキスタンはもちろん、インドだって、イスラームを論じるにあたっては、とっても重要である。
しかしながら、編者の小杉先生の名誉のために言っておくと、南アジアのイスラームの重要性を、小杉先生はとってもよくわかっている。 こんな本 に 「 イスラーム研究と南アジア 」 という論文を寄稿なさっているぐらいだ。概論だが、文献表はすごく充実している。
『 増補 イスラームに何がおきているか』 は、冒頭から通読する本というよりも、辞典のように使える本だ。 つまり、なにか気になる事例に出会ったら、その国や地域の章を読む、、、という具合にである。
こうした読み方をすると心底納得するのだが、イスラーム研究は、現代における比較宗教の可能性を示す。 メガ地域横断的な 「 比較 」 が ここまでちゃんとできるのは、本当にうらやましいことだ。 イスラーム研究は、現代の宗教学者の必須科目だ、と僕は確信している。
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