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2006年6月16日 (金)

宗教復興とグローカル化 (2)

前便は こちら

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グローバル化理論について、僕がどのように グニャグニャした 感覚をもってきたか、当日の発表レジュメから 結論部 ( 一部 ) を 補足のうえ 再録してみましょう。

もちろん!!そうしたグニャグニャ加減は、僕の勉強不足 のせいなわけで・・・

あえて!! 薄っぺらな理解 を披瀝してみた理由は、前便に書いたとおりのところです。

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Q: グローバル化は国民国家を 相対的に弱化する?

A: インドではそうでもない

インドにおいて ネイションと国家はいずれも 最重要の制度=実在である

  • ナショナリスト運動のすえ建国されたインドにおいては、ナショナリズムと国家への忠誠心は 支配的な政治文化である
  • インドでももちろん 「 グローバル化 」 は進展しているが、そのプロセスにおいては 実際上も政策上でも 国家の介入と主導が不可欠である

Q: グローバル化は 「 トライバル 」 な、あるいは 「 エスニック 」 な紐帯を強化する?

A: インドではそうでもない

独立インドの政治文化において正統的なのは、 「 民族 」 としてのネイション理解

  • ネイションを 「 国民 」 と理解しうる ( しようとする ) リベラルの立場は、インドにももちろんある
  • もちろんあるが、きわめて少数。 都市インテリの 「 左派 」 に限られる
  • つまり、インドの公共性は 全然リベラルではない

私的領域はもちろん、公共領域においてすら 宗教は尊重されてきた

  • 独立インドの世俗化は 表面的なものにとどまった

インド国民の私的、公的生活は、大半、地縁と血縁でがんじがらめ

独立インドでは ずっとそんなんだったのだから、いまさら グローバル化でどうのこの、グローカル化でなんだかんだ、、、と言われたって、ピンとこない

Q: 遠隔地ナショナリズムが とくに活性化した?

A: そういう面はたしかにある。 しかし・・・

ヒンドゥー・ナショナリズム理解にとって、そして
独立インドの政治経済・社会の変容過程の理解にとって
それがどれほど重要かは 大いに疑問

   ↓

むしろ そんなんじゃなくて、、、

  • 低開発、不平等、不正に満ちたインドの状況
  • ナショナリスト国家たる縁起
  • 宗教、エスニシティの変わらぬ影響力

これらが 独立インドの政体HNの勢力拡大・維持 を説明する

   ↓

近年の情報化/ネットワーク化としてのグローバル化は そこに付け加わった新ステージではないのか・・・

  • 例えば、IT開発にきわめて積極的なインド人民党
  • しかし、これはIT企業の大成長期に たまたま インド人民党が政権与党であったため
  • 90年台初頭の経済自由化の開始期には 「 反グローバリズム 」 が強かった
  • 今や その力関係は完全に逆転
  • インド国民国家の発展が第一目標であり、グローバル化がそれに有効なら、それを追求する ―― ヒンドゥー・ナショナリストとは 結局 そういう人たちなのだ

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とまぁ こんな感じで

既存のグローバル ( グローカル ) 化理論 を インドとヒンドゥー・ナショナリズムの事例に、どういう風につなげたらいいのか、、、

ぜんぜん見通しが立っていなかったわけです。

<つづく>

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<メモ>

  • もうお一人の発表者だった粟津さんのブログ、 こちらのエントリ ご参照
  • そこでご紹介いただいた訳書では、僕の ウニャウニャした疑問など、綺麗さっぱり 議論されずみ ということのようです。
  • ねっ!! だから 勉強不足だ って言ったでしょ ( 恥 )

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コメント

宗教学や宗教社会学では、やはりこれまで単純な議論しかされてこなかったと思います。社会変動論あるいは文化変容論としてのグローバル(グローカル)化概念を鍛え上げる作業はむしろこれから必要で、研究会の存在意義もそこにあるといえるでしょう。その意味でも今回のご発表は非常に有益なものでした。

Awazu さま>
応援のメッセージ まことにありがとうございます。

7年前の発表のときは、Awazuさんのように はっきりと同意を示してくださる方がおらず、ずいぶん辛く寂しい思いをしたものです。

そのため、グローバル化論にはすっかり忌避感情がはたらいてしまっていました。トラウマになった、というのは 本ブログにまさに書いたところです。

私自身、正直申し上げて グローバル化論を専門的に追求していこう、つまり 拙稿「宗教復興と世俗的近代」のように包括的な理論的な論文をめざそう、とは 思えません。

端的に さほどの興味が まだないのです。

しかし、今回は非常によい機会を与えていただきましたので、少しずつ勉強をしていこう、と思っております。

これからもどうぞ ご指導をよろしくお願いいたします。

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