『深い河』 と 《神秘なるインド》
こちらのエントリ で、インドと古代的なものの 観念連合について書いた。
まさにこのテーマで、実は最近 小文を書いてみました。
インドとの共生 ―― 《インド》なる表象の刷新のために『深い河』を再読する
柘植光彦(編) 『遠藤周作: 挑発する作家』 (至文堂,2008年,179-88頁)に収められています。
『深い河』はもちろん、「神秘なるインド」という表象を主題としています。
これを 「ロマンスやオリエンタリズムの一言をもって廃棄してしまうのは、おそらく得策ではない」 (187頁) と思いまして、、、
じゃぁ どうするのか、ということを考えてみました。
あまり立派な結論は出せなかったのですが、 インド研究を始めて16年、 宗教学の立場からの地域研究 への最初のトライです。
ご興味のある方は、ぜひお読みになって、感想など聞かせてくださいませ。
【メモ】
この論文集には、高橋原さんの論考 「ユングへの共鳴」 も収められています(157-67頁)。
高橋さんは 『ユングの宗教論』 の著者でいらっしゃいます (こちらのエントリ 参照)。
先月、久しぶりにお会いして、
「思わぬところで、、、一緒になりましたね」
「えぇ・・・」
などという、ビミョーなやり取りをかわしました (笑)。
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