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2009年4月19日 (日)

連載 中沢新一論 序

「中沢新一論」 なんていうほど、実は たいそうなものではない。

ただもぉ 読書メモ、、、程度のものを、いくつか連載したいと思います。

10本ぐらいにはなるかな、、、

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オウム事件のことは、申し訳ないけれど、主題化しません。

中沢思想が、世間でこれだけの人気と注目を (それからもちろん、反感も) 集めている、、、

そのことを意識しながらの、読書メモです。

とはいえ、オウム事件のことをまったく書かないわけにもいきません。

「序」 として、ここに YONSH 第11版 (こちら 参照) の関連部分を かるい手入れのうえ、再録しておきます。

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  • 中沢新一・波多野一郎 『イカの哲学』 (集英社,2008年)

<宗教と暴力>、あるいは <オウム事件と日本の宗教学> というテーマに関して、、、

エロティシズム態の平和は、戦争が発生する心の構造の噴火口に飛び込んで、戦争へ向かおうとする生命の衝動を、愛や慈悲につくりかえてしまおうとしてきた。 (113頁)

本書は9.11への応答の書ということだが、もちろん中沢によるオウム論でもあるだろう。

この問題との関連で、、、

  • 島田裕巳 『中沢新一批判、あるいは宗教的テロリズムについて』(亜紀書房、2007年)
  • 苫米地英人『スピリチュアリズム』(にんげん出版、2007年)

は必読。

オウムの教義は中沢新一が作ったと言っても過言ではありません。もちろん彼以外にも何人かのシンパがいますが、中心は間違いなく中沢です。 (苫米地146頁)。

ちなみに、中沢は 「数年前に自分自身が体験した、理不尽な状況」 と書き (『緑の資本論』 集英社、2002年、10頁)、 「快感原則の外部をめざそうとする者たち」 がポスト冷戦の時代において身につけるべき技量として 「真意をけっしてあからさまに言わない、表現することによって隠す」 ことを勧めているのだが (同144頁)、 島田も苫米地もこれには言及していない。

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