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2009年6月25日 (木)

今日の宗教の諸相 #3

関連エントリはこちら ↓

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前便 にて

いま取り組まれるべき <世俗=宗教論>

と書いた

宗教なるものは 実は 世俗なるものとの 図=地関係にある・・・

宗教なるものの定義は 世俗なるものの定義により決まり

その逆もまた 成り立つ・・・

こういったところに、 昨今の宗教概念批判はたどり着いたのだと思う

この点に関しては こちらのエントリ ご参照ください

さらに、 ここで大事なのは、 近代世界の宗教と世俗の図=地関係

前近代の聖俗二元論 (前近代はまさに聖俗二元の世界だった) と異なるのは

近代の 「世俗」 が 自律性を高めただけでなく

権威と権力を獲得している、 という点だ

つまり、 現代の私たちの想像界=制度=言説においては

世俗のイメージがまず出来上がって いる

宗教なるものは その 「影」 として、 いやさ ときに 「ゴミ箱」 として

出来上がって くる

こうした出来上がりが 欧米 (とくに英米仏) において

どのようなものであったか――

テイラーの 『今日の宗教の諸相』 は この点をよく記述している

おそらく 彼の A Secula Age (2007) が そういう仕事なんだろう

まだ読んでいないが、 分厚いそちらの本のエッセンスが

『今日の宗教の諸相』 には集められているのだ、、、 とみた!

このようなものとしての 《宗教=世俗論》 を 非欧米地域の文脈で語ること――

これは まっこと 現代宗教学の中心的な課題である

とまぁ、、、 こういう文脈のなかで 『今日の宗教の諸相』 は

たしかにお勧めできる本なのです

最初は、 「現代宗教学の教科書 やっと②」 というタイトルで この本を

紹介しようかと思ったのだが、 上のような別の文脈を把握していないといけないので

よした

しかし、 良書であることに間違いはない! 

議論のひとつの基盤として 歓迎したいと思う

【後記】

こういう本は、 どういった方が読むのだろう

内容は、 典型的な宗教社会学というべきもので

こう言ってはなんだが、、、 とくに斬新な思考が披瀝されているわけではない

実に穏当な (もちろん秀逸な) 世俗化論再考 の本である

誰が 読むのだろう・・・?

僕としては、 テイラーというビッグネームのおかげで この本がよく売れて

宗教学の理論的考察の意義と価値が 広く知られることになれば

と願っている

【メモ】

この本の主題は いうまでもなく、 「今日の宗教の諸相」 なのだけれど

それを テイラーは 次のような言い回しであらわしている

  • 私たちの時代における信仰の諸条件 (91頁)
  • 現代における信仰の諸条件 (同)
  • わたしたちの分裂した時代の本質的な特徴 (106頁)

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