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2009年7月31日 (金)

感性から理性へ

<連載 近代とは何か、 近代性とは何か> 前便は こちら

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かつて 「近代性とはなにか」 というエントリ

次のように書いた

近代性とは 「人間主義、 個人主義、 合理主義」 に支えられた観念と制度の体系である、 と

  • 神から人間へ (人間主義)
  • 集団から個人へ (個人主義)
  • 感性から理性へ (合理主義)

こうした三種の価値観シフト (認識論的には、 人間、 個人、 理性の概念化と定位) が、 近代性をもっともよく特徴づけるのではないか

逆から言えば、 神なき個々人の理性中心主義 こそが 近代性の極致ではないか

ここで「感性」 とは 「感情」 と 「直感」 のふたつである

平均的な近代人 で、 「感性」 を全否定までする人は まずおるまい!

したがって、 理性中心主義=合理主義 といっても 程度問題だ

しかし、 ヘゲモニーはたしかに理性におかれている――

この点は認めざるをえない

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ということで、、、

  • 福岡伸一 『動的平衡: 生命はなぜそこに宿るのか』 (木楽舎, 2009年2月)

より 一節を紹介したい

あらかじめ言っておけば、 福岡先生は 単純な理性中心主義者ではない

人間の自由と自律についての美学と未来構想が 理性に重きをおく――

ト学会なら 「健全な懐疑主義」 とでも言いそうな

そのようなイデオロギーの持ち主である

もちろん ここでの 「健全さ」 をちゃんと論じるべきだが

そして僕も、 そうした立場には賛成だ

僕のほうが より折衷主義的、 中道主義的 だと思うが

それにしても 基本賛成だ

<つづく>

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