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2009年8月 4日 (火)

不安の種

先日 「無意味なものと不気味なもの」 というエントリ を書いた

《無意味なものと不気味なもの》、 あるいは 《非日常的なものと異様なもの》

こうしたものは 現代日本の日常にあふれかえっている――

そのことに注意をうながしたエントリだった

この領域は 現代宗教学にとって とても重要なわけだけど

この関心から

「宗教学の方法」 という授業 を受けている学生さんが

中山昌亮さん の 『不安の種』 という漫画を紹介してくれたのが

僕の目をひいた

何冊か出ているようなので、 とりあえず

  • 『不安の種 フタの章 1』 (秋田書店, 2004年)

をば 買って 読んでみた

とても面白かった

学生さんが紹介してくれたのは 「#29 箪笥」 という回で

どの冊に載っているのかわからないのだけれど、 ともあれ

かなり漠然とした 「不安」 とか 「日常のなかの異物」 みたいなものが描かれていた

そういうものを予期して、 上記第1巻を読んだが

こっちのほうは、 もう少し ベタな幽霊話 (ゴースト・ストーリー) だった

『新耳袋』 とかなり近いテイストだなぁ、 と思った

予期とは違ったが、 とても面白かった

ちゃんと ゾッとした・・・

ちなみに、 僕が一番気に入ったのは 「#23 雨の日」

また、 異物性と不安ということであれば、 「#25 散歩」 がそれにあたる

ホラー漫画は 最近よくあるけれど、 そして この手のものもよくあるけれど

必ずしも 『不安の種』 のような イヤァ~な雰囲気 を醸しだせていない

画力もあるし、 コマ割りもあるし、 しかし何よりも

これはもぉ 作者と編集者のセンスだろう、、、 と思った

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