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2009年8月30日 (日)

クジラの島の少女

<連載 宗教学のための映画> 前便は こちら

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前便 でご紹介したのは 「楢山節考」

これは、 非近代的なもの をイメージするのに、 とてもよい映画だ

同じイメージを得るのに、 あと二本お奨めのものがある

その一本が

  • クジラの島の少女 (ニキ・カーロ)

こちらは現代の話である

現代のなかに残された、 非近代なるものの ひとつの形――

「エコロジカル」 「スピリチュアル」 そんなイマ的な形容する人もいよう

ジェンダーの観点から これを観ることも正当だ

「子どもの純真」 を見いだす人もいるだろう

しかし僕は、 そういった感想に物足りなさを感じる

僕としては、 あるいは宗教学としては、 これを

近代的なものの浸透と展開の複雑な過程のなかで

壊されたり 失われたりしたものの残滓を描いた作品として観たいのだ

その残滓は 《宗教》 そのものではない

しかし、 《宗教》 に深く深く接続する存在のあり方である

つまり、 神話の世界とはこの世に他ならないという人間的事実

この映画はしっかりと描き出しているんだ、 と僕は思う

老人と子供と動物と秘儀、 女性と海とクジラと剣舞

交信と迷いとジェット機と裸足、 学校と青空と伝説と病院――

そういったものの全てから成る ひとつの世界

僕らのありきたりのコトバをありきたりに使っては描写できない世界

だから近代人ならまずは 戸惑い、 立ちすくむだろう世界

それが、 この映画の主題なんだと僕は思う

【メモ】

アマゾンのカスタマ・レビューなら 「佐倉ごるふ」 さんの評が

僕には一番しっくりきました。  ご一読ください

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