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2009年8月22日 (土)

経済全体の成長戦略 (2/2)

前便 よりつづく

===================

座談会のまとめとして 小此木潔さん (朝日新聞論説副主幹)が

成長への 「変革」 が新政権の課題

というコラムを書いている

 GDPは日本も米欧主要国も 「底入れ」 の動きを示す。 だが、 失業率の悪化や鉱工業生産の水準の低さを考えれば、 とても回復と呼べる状況ではない

 経済を再び成長軌道に回復させることが大切だ。 しかし、 単にGDPを増やせばいいのではない。 「カジノ資本主義」 主導のバブル型成長は、 もうたくさんだ

 世界と日本が必要としているのは、 環境と調和し、 経済活動の担い手である人間を生かす新たな経済システムへの変革と、 それを土台とした持続可能な成長ではないだろうか

 総選挙で問われているのも、 掛け声倒れの 「改革」 や、 票目当てのばらまきではない

 雇用や福祉、 教育、 環境分野の安全網と投資を思い切って強化し、 貧困と格差の克服を通じて社会の生産力を開花させ、 成長への未知を切り開く。 「生活者本位の経済改革」 路線だ。 それこそが真の 「構造改革」 であり、 新政権が担うべき最大の課題である

実は、 自民、 民主のマニフェストを読んでの感想として

まさに 「経済全体の成長戦略」 についてエントリを書いていたのだが

僕のなんてのは 所詮は 素人仕事・・・

小此木副主幹のコラムで 言いたいことは言い尽くされている

いろいろ大変なのはわかるが、 こういうヴィジョンが必要だと思う

そして! 各党はこの水準でのヴィジョンがまったく欠けている!

そこを問題視する 今回の座談会には 快哉をさけんだ

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 マニフェストは、日本では選挙戦用のパフォーマンス的な役割が大きく、国民が望むものについて考慮し、大風呂敷を広げる傾向にあると思います。
 ですから、マニフェストを国政に相応しいものにするためには、まずは有権者が国政について深く考える必要があるのではないでしょうか。

 2008年度医療費動向調査の結果では、総医療費は前年比1.9パーセント増の34兆1千億円。うち70歳以上の医療費は全体の43.5パーセントを占め、70歳以上の一人あたりの平均医療費は年75万7千円。(全体平均26万7千円、70歳未満16万4千円)
 今後はベビーブーマーの高齢化により急激に増加する見込み。
 高齢者医療の充実は簡単に図れるものなのか。

 生活保護の受給者は先年12月から月1万人を超えるペースで増加し、増加幅も拡大している。ケースワーカー不足も深刻で、月100時間を超える残業をこなして処理しているが、先が見えない不安が広がってきている。
 しかし、雇用の確保にはワーキングシェアが必至で、正規労働者の労働時間短縮や給与の引き下げなどの条件を会社側が出してくるのは当然。

 また、生活保護受給者は国民健康保険の被保険者から除外されているため、ほぼ医療費の全額を窓口負担なく医療扶助で現物支給されているが、重複診療や頻回診療が繰り返されているとの報告がある。これをうけて、モラルハザード(倫理の欠如)防止策として、医療費通知や窓口負担の導入なども中長期策として検討されている。
 ※ 生活保護費の抜本的な見直しは1950年の制度開始以来行われていない

 このような現状を把握し、福祉の充実や平等についての個人的なビジョンを各人が持ち合わせなくてはなりません。長い自民党一党支配の≪してもらう政治≫に慣れた国民が、≪参加型の政治≫の有用性について考え、その責任と義務を広く受け入れなければ、政権が代わっても政治は変わらないでしょう。
 しかし、その必要性をいったいだれが説くのでしょう。それこそ、政治家の責任と言えるのかもしれないし、有識者やマスコミもご機嫌取りから脱して真面目に訴えなくてはならないと思います。
 結局≪カネに支配されている政治≫からの脱却を図らなければ、本当の政治を探る道はないのではと思ってしまうのは私だけでしょうか。

yokosawa さん>

コメント、ありがとうございます

おっしゃられることに 全く同意いたします

資本主義体制下であろうと なかろうと
《カネ》 は政治にとって避けては通れないものですので
ちゃんとした (変化を少しだけ先取りする 柔軟なヴィジョンをもった)
《カネ》哲学=政策を 政治家と政党にはもっていただくこと――
そして
それを ジャーナリズムや言論人がちゃんと普及させて
市井の人びととも共有していくこと――
このあたりが いま行われはじめているところなのでしょう

まだまだ不足はありましょうが、私が学生だった頃に比べれば
この点に関するかぎり、事態は好転しているように思います 

一方、《カネに支配される》ことの問題は あまりにも明らかなのに
これがなかなか抜けられないでいますね

これにはかなり時間がかかりそうな気がします
すでに問題点は出しつくされているように、僕には思われますし
代替的なライフスタイルと価値観も すでに実践レベルにあると思います
そして
その潮流は たしかに強くなりつつあるように感じています

しかしそれは、もちろんまだまだメジャーなものではありません
限界にぶち当たってマイナーなままで終るのか
それはわかりませんが、当面は持続していきそうですね

=====

自民党支配体制は あきらかに機能不全になりましたね

この体制は、日本のこの繁栄を達成してくれたものですから
(インド研究をやっていると とにかくその思いが強いです)
全面否定すべきものではありませんが、それでもやっぱり
いまやそれが障害になっていることは間違いありません

大きな変動が必要です

革命的なことは起こりそうにないので、断続的な改革がもとめられましょう

=====

とりあえずの コメント返しまで

  コメント返しありがとうございます。

 私がくどく言わなくても、政治は市民のためにあるということと、市民は政治に責任を持つということは周知のことでした。

 「しかし、大衆社会論の提起した問題は本当に克服されただろうか。私はそうは思わない。そもそも独立と連帯、混沌と秩序は両義的なものであり、大衆社会は原子化と組織化、疎外、無関心と参加、孤独化と群衆化という相矛盾する要素を内包しながら、その病理現象を拡大しているのである。」
 (杉浦敏子『ハンナ・アーレント入門』p10)

 政治は難しいですね。私的には、今は何でも公共性に繋がってしまいます。

 経済についても考えてみました。
 そもそも日本の資本主義の形態を定義すること自体難しく、その変革を模索するのも大変そうです。

 『要するに、資本主義は社会的に調整されねばならないが、その「社会」なるものがすぐれて何に集約・代表されるかは歴史的国民的に多様であり、こうした「社会的調整の多様性」が「資本主義の多様性」を深く規定しているのであろう。したがって、資本主義多様性論ないし比較経済システム論は、比較制度分析を出発点としつつ比較調整様式分析へと進むべきなのかもしれない。』
(山田鋭夫「資本主義経済における多様性」『比較経済研究 Vol.44,No.1p26)

 研究者による研究も進んでいくのでしょうが、生き物の経済を単純に把握することは難しい。まして、官僚が立てるであろう経済見通しなど、それほど役には立たないかもしれない。その中で、先のビジョンを決定する目当てになるものは、≪ひとがどう生きたいか≫しかないように思います。

yokosawa さん>

再コメント、ありがとうございます

大衆社会は民主制社会であり、民主制社会は資本主義社会ですね
消費者=労働者としての大衆こそが、 デモなのである――
さらに、大恐慌以降のアメリカの台頭以降は
そのデモがまたネイションでもあり、国民国家と密着する――
そこが、この社会の成り立ちの根本になっていますよね

それが、機能不全なのです・・・ が!
なかなか抜け出すところが見いだせない

前便でも書いたとおり、兆候は大いに、大いにあるのですが
まだまだ 力あるものになりきれていないし
今後、その潮流がどうなっていくのかも 心もとない

思想上でのキーは
スピリチュアルな事柄と 資本制的現実――
これら二つを直結させる (中沢先生) だけでなく
包括させて、政策化すること、、、 なんだと思うんです

だけど、それをやれている思想家は まだいませんね

僕自身、そこをめがけているのですが、、、 これがどうもなかなか、、、

=====

付言:
《人がどう生きたいか》 ―― これはまったくそのとおりなのですが
私の見立てでは、 そういう 《欲望》 自体も
まったく 《アーキテクチャ》 のなかにあるという
そこが大事なんだろう、と思っています

  ≪健全な社会≫とは、思想も経済活動も活発に交流し、相殺したり再生したりしながらも、常に生存している価値が見出せる場所である。
 ただ、格差を生むことは生存することの価値の一つであり、そこを乗り越えて、ひとは別の価値に幸福を見つけることができるのだろうか・・・

 今はそんなことを中心に考えています。

 人は一ヶ所に安住を目指す生きものですが、安住することが必ずしも幸せを作り出さない。ここが≪アーキテクチャ≫を考えるうえでのカギになるのかな、なんて考えてもいます。
 
 考えるのは楽しいですよね。
 思考の冒険がどこまでできるかっていうワクワクした気持ちを、いつまでも持ち続けていたいと思うし、そういう態度を持ち続ける努力を続けていけたらと思っています。

yokosawa さん>

はい
僕もまた 考えることだけは なんとしてもキチンとやりたい、と思ってます

これからもどうぞよろしくお願いします

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