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2009年8月17日 (月)

宗教政党 (6/7)

島田裕巳先生 の記事 「宗教政党」 (朝日新聞) について

前便 よりつづく

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島田先生の主張は、 宗教政党へのアドバイスになっている

  1. 母体たる宗教団体との組織的な一体性を放棄せよ
  2. 母体たる宗教団体の理念や教義にもとづき、 高い現実批判力を発揮せよ

これらが その要点だ

この点は 実に明瞭だ

実際、 島田先生のもとに 幸福実現党から 「お礼のメール」 が届いたのだそうだ

ではこの主張は、 宗教政党の外側に どんな理解と選択をうながすのか――

宗教政党の支持者になりそうもない人たち (当面、 国民の大多数) にとって

島田先生が朝日新聞で繰り広げた主張は、 どんな意味をもつのか――

この点について、 島田先生は論じていない

この記事は、 公明党に関する基礎知識を与え

幸福実現党をみる視座を素描してくれる

そのお陰で、 偏見や誤解をまぬかれることができる読者はいるだろう

知識見識がいつでも役立つとはいわないが、 それにしたって

自公連立政権をこれだけ経験してきた国民のなかには

冷静な批判眼をそだてたいと思っている人たちは 多かろう

そのためには、 知識と分析は ちょっとはお役に立てるだろう

島田先生は、 この記事を そうした目的にささげているのかもしれない

しかし私見では、 それ以上に大きな示唆が この記事には含まれる

それは、 前便 にも書いたとおり

宗教政党の 《是認》 もしくは 《消極的擁護》 をおこなうという立場だ

これは 《政教分離原則》 のひとつの解釈である

表立ってはいないが、 これはかなり大胆な示唆だなぁ、 と僕は思う

宗教政党は日本でも生まれうる、 実際に生まれてきた――

それは ありうることである――

宗教団体と政党との組織的一体化はいけないが

特定宗教団体の 「理念と教義」 を政治に反映させる努力は

それ自体が違憲だとか、 やっちゃいけないとか、 そんなことはない――

むしろ、 それが 真っ当な現実批判力を示すことだってあるだろう――

そうした動向に 過剰反応してはいけない――

だって、 一般信徒はふつう そんなに簡単には政治動員されないから――

島田先生の立場を敷衍すれば、 そんなところになるのだろう

これは、 現代日本の 《世俗主義》 についての

とてもしっかりした (それゆえ、 反論もあるであろう) 立場だ!

【付言】

インド研究者として、 ちょっとひとこと――

上のような 《世俗主義》 は 現代日本だから有効、 もしくは

場合によっては 有意味ですらあるだろう

しかし、 現代インドで これを言ってしまうと、 非常に大きな問題を生む

なぜなら

  1. インドでは きわめて容易に 政治と宗教がくっつくから
  2. インドでは 政治過程が 過剰に利益誘導的であるから
  3. インドでは 直接行動が まったく正当な政治手段とみなされるから

こうした 《政治文化》 のゆえに、 インドにおいては

宗教政党の理論的な 《是認》 は、 いつもきわめてリスキーである

逆にいえば、 現代日本で こうした条件が出揃わないでいられるか

この点にまで 思考はおよんでいないといけない、、、 ということ

<つづく>

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