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2009年9月10日 (木)

戦争、占領、戦後外交

<読む本>

AERA (2009.8.31 号) 78-9頁 で

日本近現代史の本が三冊 まとめて紹介されていた

  1. 豊田祐基子 『「共犯」 の同盟史: 日米密約と自民党政権』 (岩波書店, 2009年6月)
  2. 加藤陽子 『それでも、 日本人は 「戦争」 を選んだ』 (朝日出版社, 2009年7月)
  3. 半藤一和・ 竹内修司・ 保阪正康・ 松本健一 (編) 『占領下日本』 (筑摩書房, 2009年7月)

どれも読みたいと思わせられたので、 メモしておきます

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1冊目には、 佐藤優さん が書評を寄せています

豊田氏は、 丹念な公文書調査と関係者からの聞き取りを通じて、 日本政府が 「密約と言う仕掛け」 を発明することによって、 〈米側は基地の自由使用という死活的利益を守り、 自民党政権は米国と方を並べることができたという実績で "共存共栄" の関係が成立してきた〉 (8ページ) 構造を見事に解き明かす

ルビは省略。 以下同

佐藤さんの提言はこうだ

秘密情報を含め、 外交に関する情報は主権の存する日本国民に帰属するという認識を外務官僚がもたない限り、 密約を結び、 国民に嘘をつく外務省の体質は変化しない

8月30日の総選挙の結果生まれる新政権は、 外交を国民の手に取り戻すために、 外務省の膿を、 多少の痛みがともなっても切開しなくてはならない。 どこに日本外交の膿がたまっているかを、 本書によって正確に知ることができる

戦後日本の外交には 色々と特殊事情があるのはわかるが

そろそろ 刷新が必要だ

要は、 ハッキリさせていこう ってことなのだから

外交官の皆さんにも 前のめりになっていただきたい、 と切望する

【メモ】  「佐藤優 "「共犯」の同盟史"」 で Google →

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二冊目、 書評者の記名はない

加藤陽子先生 の本であるからして、 多くの解説は不要だろう

「日清、 日露から日中戦争、 太平洋戦争まで」

「その時々の為政者、 国民が 「戦争を選んだ理由」 」 は何か――

「理路整然、 筋道だった回答」 が与えられているとのこと

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三冊目も 無記名の書評である

座談会形式で 「編者」 らが語り合った本らしい

占領下の日本人が何に驚き、 何を受け入れ、 何に抵抗しようとしたのか。 そこから垣間見える 「日本人の精神性」 は間違いなく現代に相通ずるものがある

と評されている

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