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2009年10月 1日 (木)

過疎集落 積極的な撤退

2009年9月24日付 朝日新聞 朝刊

いつもお世話になっている オピニオン面に掲載された

林直樹さん (横浜国立大学産学連携研究員) の稿

過疎集落 「積極的な撤退」 で解決を

が面白かった

気になって、 ネット検索してみたら

撤退の農村計画

という 共同研究の成果の一部であることがわかった

読んで字のごとき内容であるから、 解説は不要だろう

これに対するネット上での意見をググってみたが

思ったよりも 反応がない…

まぁ 僕も今回はじめて知ったわけだから

そんなものなのかもしれないが、 もっと注目されてもよいのに…

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。共同研究会「撤退の農村計画」の林と申します。新聞記事をお読みくださり、誠にありがとうございました。何かと誤解を呼びやすいテーマなので、疑問点などがありましたら、ぜひお知らせください。今後ともよろしくお願いいたします。

林直樹さん>

コメント ありがとうございます。

大変意義深いお仕事をなさっておられるのを 今回はじめて知りました。

たしかに 「誤解」 を招きやすいものであるかもしれませんが、 先生方のサイトを斜め読みさせていただくかぎり、 実に繊細に かつ大胆に 重要なお仕事をなさっておいでと思いました

私自身、 いわゆる 「限界集落」 に親を残し、 ひとり都市部の鹿児島市で高校生活をおくったもののひとりです。 その後、 就業機会のなさから 両親も鹿児島市内に引っ越し、 そこで20数年をすごし、 いまは私の近所にさらに引っ越してきてくれています

山間の実家は 地元の方に 売却をしました。 畑なども同様です。 いまはお墓が納骨堂にあるだけです (墓の手入れも もはやできません)

このように個人的な思い出もありますが、 先生の記事に注目したのは、 やはり日本全体の将来を考えてのことです

農漁村のことを ちゃんと考えないといけません。 ちゃんと考えるというのには、 「撤退」 は ゼッタイに避けては通れない選択肢のひとつだと、 私も思います

またサイトを拝見させていただきます。 お仕事のさらなる発展を期しつつ

 林様>

 近藤先生のブログで私がお話しさせていただくことを大変おこがましく思うのですが、私はかつて少しだけ土地がらみの行政の仕事をさせていただいたことがあるので、ちょっとだけお話させてください。

 農地には、そこで生活している方だけでなく、その方の祖先からずっと守り抜かれてきたものという思いがたくさん籠められています。生活の場として、仕事の場として、何年も何年も蓄積されてきた思いと歴史がある。

 その農地について、かつて国は大きな大きな仕事をしたことがあります。農地解放です。
 この仕事についての賛否は分かれるところだと思うのですが、私はいろいろなお話をお聞きする中で、国が国として取り上げていいもの、与えていいものについてたくさん考えた時期があります。
 その結果として、人々の中に残ったものについても。

 その教えとして私が一番に感じたことは、行政が強制的に(その土地の)歴史を変える時、たとえそれが正義のためであっても、人の心に大きな影を残すということです。そして、その人の人生(生き方・考え方など全て)を変えてしまうということです。

 このようなことを行政が行うことが本当に正しいのか。

 そんなことを考えているうちに、結局結論も出せぬまま、私の時間は終わってしまいました。
 (本当は今でも土地の仕事は二度としたくないなぁと思っています。できるものなら逃げ回りたいと)

 このお仕事はすごく大変だと思います。
 現場に行かれていろいろな方からお話を伺っておられるうちに、本当に政策としてなされた時の問題点等についてはよくよくお考えだろうと思っております。
 ですから、余計に、その行為の波及効果について、ほんとうによく考えていただきたいと思います。

林直樹さん>

もしも yokosawa さんに 何かレスポンスがおありでしたら
どうぞ 遠慮なく こちらにお書きになってくださいませ

yokosawa さん>

林先生たちのサイトも ご覧になっていただけましたですよね
察するに、 林先生も レスしにくかろうと

以前おっしゃっていた 「行政の仕事」 というのは
なんだか 土地関連 だったんですね

僕のじいさんばあさんの村は もう 立ち上がることはないと思います
見事だったお茶畑、 ポンカン畑は 荒れ放題
すばらしい自然と 伝統があったのですが
(あそこの 祭りの踊りはとてもすばらしかった)
(九州独特の かぶりものをした踊りです)
(そして、 もちろん 田舎らしい 偏狭さや偏屈さもありました)
それも やがて消えていくでしょう

行政が そのケアをするかどうかは 倫理的にたしかに難しいところです

《自然に》 消失していくものを だまって見ているのか――
《国民》 の資産として ケアをしていくのか――

僕の感覚では、 「撤退」 「積極的後退」 を歓迎する方は
たしかにいると思いますが
その 「波及効果」 を われわれは 完全には推し量れません

  近藤先生ご配慮ありがとうございます。
 
 私もあちらのサイトに書くのが筋だろうなぁと思いつつ、つい甘えさせていただきました。

 行政の仕事には癒着を防ぐための異動がちょくちょくあるので、私がその仕事をしていたのは約3年です。それでも、あんなに悩む仕事はもう二度とないだろうと思っています。
 もちろん本当に確かな上司について教えていただきながらなので、仕事でなかったら楽しめたかもしれないなぁとは思います。
 
 まるで反対とは言えないのですが、せめて農地解放の時に起こったことは知っていただきたかった。繰り返し人々が苦しめられるようなことがあってはなりません。

 あと、絶対にクリーンな仕事ではないということもわかっていただきたい。(解ってくださっているとは思っているのですが)
 
 そのくらいのものなのです。

コメントが遅れまして大変恐縮です。寄る辺(都市部の子どもの家など)のある高齢者が、ぽつりぽつりと集落を離れ、寄る辺のない高齢者が集落に残る。コミュニティや伝統文化は四散。残ったかたも、ひとり、ひとりと亡くなり、ある日、静かに無人になる。悲しいことですが、これが過疎集落の現実だと思います。UIターンが叫ばれつづけていますが、肝心の就業機会はなく、小児科も学校もない。これではどうしようもありません。

「積極的な撤退」は、そのような八方ふさがりの状況を打開する風穴になってほしいと考えています。建設的な大激論のなかで、いくつかの案がブラッシュアップされる。そして、それらの案のなかから、住民が自らの責任でひとつを選択する…という状況をつくりたいと考えています(前述のような集落の最後を「選択」することも、ひとつの道です)。行政が強制的にひとつの道を押しつけることには反対しています。今後ともよろしくお願いいたします。

  林様>

  お忙しいなか、わざわざお返事をいただきましてありがとうございます。
 
  撤退にも大変な費用がかかると思われますので、その負担と行政の在り方が難しいですね。

 災害復旧事業や土地改良事業などは、(建設省と農林水産省の予算組の争いに巻き込まれた感のある、国の建設行政の罪悪とも思いますが)非常に予算を取りやすい。
(ごめんなさい。今現在はどうかわかりませんが・・・)

 補助事業にするとしても、おそらく地方自治体の負担増になることが予想されます。(民主党に政権が移ったから余計に)
 そこのところを、自治体がどう判断するかがとても難しいですね。

 住民に近いからこそ、理解して行動する自治体もあるかもしれません。ほんとうに必要な行政について、真剣に考えている自治体はたくさんあると思います。
 
 土地(財産)が絡むと本当にいろいろと面倒になるので、精神的にも負担のかかるお仕事だと思います。いろいろ大変だと思いますがこれからもがんばってください。
 

コメントありがとうございます。財政面では「撤退時の財政負担」と「撤退後に軽減される財政負担」のバランスがむずかしいと思います。長期的には後者のほうが大きくなるのですが。自治体の視点でみると、撤退時の負担増に耐えられないところもあるでしょう。過疎地域集落再編整備事業の補助率は1/2(以内)です。国のさらなるバックアップが不可欠と考えています。

土地が絡むと…はご指摘のとおりだと思います。「撤退うんぬん」以前の問題として、過疎地には所有者すらわからない土地があります。「寝た子を起こすな」というご意見も少なくないと思いますが、誰かが何とかしなればなりません。加えて撤退のことも考えると気が遠くなりますが、がんばりたいと思います。

yokosawa さん、 林さん>

大変! 興味深い やり取りです!

財政負担のこと、 「寝た子を起こすな」 のこと・・・

私の感覚 (学者としての判断というよりは、 生活者としての直感) では
林先生のおっしゃる 「誰かが何とかしなければ」 が よーーーく 分かります

あの荒廃していく一方の村
(たとえば、 うちの田舎では 誰の土地かわからない小川縁に)
(粗大ごみが山のように捨ててあります)
(冷蔵庫やテレビ、 クーラー、 建築廃材・・・)
(サツマイモで テナガエビを捕った あの清涼な小川に!)
どう考えても、 痛々しいものなのです

人も自然も文化も 放っておけば 崩れ去っていくでしょう

焦らず、 おごらず、 やさしい心をもって
こうした問題に 取り組める道があるとすれば
それは 本当に 価値あることだなぁ、、、 と
一田舎者の感想です

  「鹿児島県阿久根市牟礼地区における集落移転」を読ませていただきました。

 どなたか一人でも危機感を持ってまとめあげてくださる方がいて、自治体に働きかけて体力のあるうちにコミュニティごと移転する。
 とても理想的な事例だと思いました。

 移転先の倉津地区が《同じ寺の檀家》でもともと親しかったというあたりでは、地方ではコミュニティの中核に《寺》とか《檀家》の存在がまだまだ健在なのか・・・と深く感じました。

 私の友人のところでは、集落からそうは離れていない幹線道路近くにケアハウスを作りました。いつでも自宅に帰れるという配慮から、高齢者世帯の多い地域ではこういう形をとるところも多くなるかもしれません。

 私としては、いろいろな形で人が幸福に生きていけるお手伝いができるような行政の在り方を求めて、日々悪戦苦闘している公務員が国にも地方にもたくさんいるんだということを、もう少し知っていただきたいです。

(コンドウさまへ)
農村でのゴミ投棄は本当にひどいですね。「なんでこんなものを…」という感じです。以前、ゴミ投棄防止についての研究をやっていたので、粗大ゴミはいやになるほどよく見ました…。コンドウさまは東京におすまいですか。横浜から東京はすぐなので、いつか直接お会いできるといいですね!

(yokosawaさま)
阿久根市の集落移転についてのレポートをお読みくださり、誠にありがとうございました。10月中に、その事例について詳しく書かれた論文が出ます。Webサイトで公開する予定なので、ぜひお読みください。

幹線道路の近くにケアハウス…は非常に興味深いです。実質的には集落移転に近いものがあり、効果的だと思います。もしよろしければ、簡単な経緯などをお教えください。私は「集落内の移転」や「幹線道路への移転」なども効果的な選択肢だと考えています。

「…悪戦苦闘している公務員」がいらっしゃることは理解しているつもりです。阿久根市の集落移転に関わった市職員のかたもとても熱心でした。研究者のなかにも、高齢者と次世代の子どもたちのために、あえて火中の栗をひろいにいくものがいます。高齢者には限られた財政のなかで最大限の福祉を!次世代には公債ではなく、ポテンシャルの高い田畑や山林を!そのような研究者と公務員が力をあわれば、きっと何かがおこると信じています。

林さま>

レスを入れていただき 誠にありがとうございます。 さぞお忙しいであろうに、大変感激しております

私の住まいは千葉県にあります。 いわゆる 「公共政策」 には、以前から大変興味がありました。 いろいろ活動もやってきたのですが、なかなか恒常的にかかわりをもつことができない事情があって、歯がゆい思いをしてきました

これも何かの縁! 直接お会いする機会はきっとやってくるだろうなぁ、と思っております。 そのときは どうぞよろしくお願いいたします

 林様>

 阿久根市の論文を出されるとのこと。
 論文を書かれているお忙しいさなかに、お返事をいただいてしまって申し訳なかったです。
 実は今ネットで出されているものには少々物足りなさを感じていたし、撤退後しばらくたって実際はどんな様子なのか気になっていたので、とても楽しみにしています。
 
 私は生まれも育ちも仕事も東京なので、私の話はあまりご参考にならないかもしれません。
 ケアハウスの話は、今福祉の仕事をしているので(しかも老人福祉)、久しぶりにお会いした以前の職場のかたが、お手伝いをしている団体の様子を教えてくださったものです(青梅市)

 ただ、地元の方のためというのはもちろんですが、隣接する障害者福祉施設の高齢者受け入れのためでもあるようで(私もこの部分はさっき調べて知りました・・・)ちょっと複雑です。
 たぶん資金面の工夫と書類のクリアのため、地元の福祉と一体化する形をとられたのだろうなぁと思います。

 東京のような首都圏で考える場合、(この団体は営利目的の団体ではないのですが)福祉も企業とタイアップして行われることが多いです。この施設のように良心的な価格設定ができるのは、もともとがボランティア団体による運営だからです。(寄付も募っています)

 資金面の調達はやはりどの局面からみても難しいなぁと、自分で上げた見た事例で納得してしまいました。

 自分だけ勉強になってしまってすいません。

(コンドウさまへ)
お返事が遅れまして恐縮です。ぜひお会いしましょう!歴史的な意見交換になるような気がします!

(yokosawaさまへ)
情報ありがとうございました!状況は複雑ですね…。撤退うんぬんはさておき、何をするにも資金をどうするか…がネックですね。

林さま>

ぜひぜひ お願いいたします (=゚ω゚)ノ o(_ _)oペコッ

「歴史的」 かどうかは 保証しかねますが (笑) まずは気軽に

(コンドウさまへ)
すばらしい!では東京あたりでお会いしましょう。日程調整はメールで。

林さん>

はい、 どうぞよろしくお願いします

林さんのアドレスは「撤退」HPにございましたね。私のアドレスは、 プロフィール頁に載っておりますです  拝復

こめしわふぁだふぁああん さん>

迷惑コメント、、、 と判断させていただき、 非公開設定いたしました

ご異論等あれば、 ご連絡をくださいませ (プロフィール欄に 私のアドレスがありますし、 こちらに再度書き込んでいただいても結構です)

ご理解、 ご協力のほど よろしくお願いいたします

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