【報告】 日本の宗教団体とその政治活動
去る 2009年11月19日に開催されたシンポ&講演会
午後の部だけですが、 参加することができました
宗教政党を中心に 政教関係論を考察する――
こうした枠組みは 小規模ながら たしかにありました
イスラーム地域研究者が やはり中心となり
欧米地域の研究者が それに伴走し
私のような南アジア地域研究者が コッソリまぎれこむ
それが これまでのパターンでした
たとえば
- 日本比較政治学会 (編) 『現代の宗教と政党: 比較のなかのイスラーム』 (早稲田大学出版部, 2002年6月)
は その 小杉泰先生 らが 中心となった企画でした
しかし、 今回の上記シンポは 日本研究者ばかり
これは明らかに新しい傾向で、なんとも新鮮でした
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二つ目の特徴は、 宗教学者が 大勢いて
政治学者と 膝つき合わせて 議論をしたこと
これも とても新しい傾向だと思いました
宗教学は 国家や直接的な政治に さほど注意をはらいません
「宗教政治学」 を標榜する僕は
いったい どこから手をつけていいのか
誰と話をしていったらいいのか、 宗教学サークルのなかで
なかなか見つけられないで さみしい思いをしてきました
しかし、 今回の上記シンポでは そうではありませんでした
政治学者の方がたも われわれ宗教学者の言うことを
すごくちゃんと聞いてくださった、 という印象をもちました
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さて、 肝心の内容ですが
仕事の都合で 僕は午後しか出られませんでした
午後の四つのご発表はいずれも 大変ためになりました
そもそも知らないことばかりなわけですから
自分のヒンドゥー・ナショナリズム研究との異動が
どんどん思い浮かんでしまって、 クラクラするぐらいでした
中でも 僕にとってとりわけ刺激的だったのは
島薗進師匠 の
- 日本人にとっての宗教と政治: 仏教における個人と社会
という発表でした (当日 題目が変更されました)
これについての感想と報告を ぜひ書いておきたいのですが
もうすっかり長いエントリになりました
次便にて あしからず m(_ _)m
<次便に つづく>
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