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2009年12月22日 (火)

イギリス文学のなかのインド

  • サーラ・スレーリ 『修辞の政治学: 植民地インドの表象をめぐって』 (川端康雄・吉村玲子訳, 平凡社, 2000年9月)

「豊かで不思議なものへの飢えがなかったら、 西洋がインドを同化することは不可能である。 彼女 [インド] の値打ちと魅力は、 その妙なる姿態を飽くことなく丹念に研究し続ける者たちのためにある。 なぜなら、 彼女に対する彼らの愛情は、 偉業をなし、 きわめて魅力的な散文を作った、 想像力の絶えざる冒険であり、 生を豊かに暗示する、 希有で不可解なものへのあの盛んな切望だからである。 その名前そのものが、 〈大地の永遠の都市〉 の名を反響させ、 またその力を暗示してもいる。 われわれはそれをロマンスと呼ぶ」

25頁 (原注によれば、 これは Robert Sencourt, India in English Literature (London: Simpkin, Marshall, Hamilton and Kent, [1923]), pp. 456-57 からの引用。 再引用者 未見)

一文目の 「不思議なもの」 は “ミステリアス” だろうか?

スレーリの引用を原著で (つまり孫引きで) 調べてみると

"the strange" (見知らぬもの) だった

「妙なる」 「希有で不可解」 などの形容詞は もちろん

《神秘のインド》 を 強く強く連想させる

これも孫引きで調べてみたら

"subtle" "rare and intangible" だった

さらに 「生」 (life) や 「力」 (power) は 《生の哲学》 を

もちろん 「ロマンス」 (Romance) は 《浪漫主義》 を

そのまま表しているとみて 間違いなかろう

このあたりは 相当いっしょくたになっているのだ!

【メモ】  当該個所の孫引き (p. 11)

"without [a] hunger for the rich and strange, it is impossible for the West to assimilate lndia. She reserves her value and her fascinations to those who never weary in their attentive study of her subtle lineaments, because their love for her is that restless adventure of imagination, that active longing for what is rare and intangible in its rich hint of life, which has made deeds, and made the most absorbing prose. Its very name echoes the name, as it suggests the power, of Earth's Eternal City. We know it as Romance."

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