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2010年1月17日 (日)

クリスマスの約束 2009 (その3)

前便 「クリスマスの約束 2009 (その2)」 より つづく

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何度目だか “ながら” で 観なおしてみました

やっぱり スゲェ コンサート ですね、 これは!

スゴイわ・・・

まぁ しかし、 圧倒されてばかりですと 学者の名折れですから

ちょっとは 分析をしてみたいと思います

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いくつかのブログを拝見すると

  • 語れないこと、 コトバにならないこと

が キーワードになっているのに気づきました

そこで、 録画を観なおしてみれば 小田和正さん自身が

語れないこと、 コトバにならないもの

むしろ、 コトバにしてはいけないもの 

公演前からテーマにし、 公演後にはそれを確認していた

と、 気づきました

そのことを語る 小田さんのコトバを拾ってみます

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(1)

番組前半の最後に流された

メイキングのドキュメンタリ映像のなか

製作スタッフとの厳しい意見交換において

いやいや、 みんなはだって・・・  歌う方は、 今まとまって、 何となく 「あ、 面白いものができそうだ」 っていう風に、 こう・・・  みんなが見えてきてるときだから、 そいでやっぱり製作の人間が、 その・・・  そこで見えないっていうのは、 逆・・・  ほんとは逆だと思うんだよな。 お前らのほうが俺らより見えて・・・  こっからなんかを・・・  見てておかしくないと思うんだよ。 こっから何が見えるんですかって・・・  その、 聞かれるのは、 とっても、 なんて言うの・・・  言葉にしたくないことが、とっても多いんだよな。

 で、 俺にも確信があるわけじゃないけど、 その、 言葉にするもんじゃないところのもので何かを超えていこうとしている企画だと思うんだよな

(2)

楽曲終了後、鳴り止まない拍手のなかで

言葉を失います、 いやぁ 驚いたね

(3)

同じく

いろいろ言葉にして語りたいですけども、 言葉にするとなんか全部こぼれていっちゃいそうな気がするので、 グッと我慢して何も言わずにおきます

(4)

公演終了後、 各アーティストが感想を述べるのですが

最後に 根本要さん (スターダスト★レビュー)

小田さんに話をふります

根本 小田さん自身は、 けっこう7月ぐらいから僕らを 、いろんな形で、 こういうことをしたいということをおっしゃってくださったんですけど、 えぇ、 この・・・ 全部終ってから、 どんなお気持ちを・・・

小田 いやもう、 さっきも言ったけど、 なんかこう・・・ 語りたくないな、 どうしても語りたくないな、 っていう。 みんながやっぱり持ち帰って・・・ とにかく今日は、 語りたくない。どうも、ありがとう

(5)

その前には 水野良樹さん (いきものがかり)

こう語っていました

ホントに、 できないんじゃないかなと思って、 勇気を出して、 できないでしょってケッコウ言ってたんですけども、 あのぉ、 言葉にできないものを超えるとか、 想像を超えるとか、 そういうことはこういうことなんだよと、 小田さんに、 この機会を通じて教えてもらったような気がします。 まだ若い若いと言われてるんですけど、 まだいろんなことが分かんなくて迷ったりするんですけど、 今回のことですごく、 光を与えてもらったような気がしました。 ありがとうございました (笑)

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語れないこと、 語ってはいけないこと――

こういう言い方はしばしば 単なる “逃げ” のフレーズになる

表現力の乏しさや、 言語化への意欲のなさなどを覆い隠す

そのための “言い訳” の概念になりうる

しかし、 この番組のなかで口々にのぼる

語れないこと、 語ってはいけないこと――

この概念に託される観念は “逃げ” でも “言い訳” でもない

そのように僕には感じられる

言語の外側にあるものに 直接ぶつかってしまった

そういう 《体験》 が そこでは生まれていたのでしょう

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この 《体験》 《言外のことわり》――

これは 《宗教》 と どういう関係があるのか

宗教学者としての僕は そこを問うているわけです

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<願わくば さらにつづく>

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