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2010年1月29日 (金)

スリランカ大統領 再選

2010年1月27日、 スリランカの大統領選挙で開票が終了

ラジャパクサ大統領が再選を決めた

2009年5月に 内戦を軍事解決した実績をほこり

シンハラ人優先の多数派ナショナリズムで逃げ切ったかたち

しかし、 反対派は 選挙に不正があったとして 対決姿勢をくずしていない

非常にきな臭い空気が 蔓延しているようだ

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asahi.com から 記事を二つ 引用しておきます

(1) 開票前の記事 と

(2) 開票直後の記事 です

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(1)

http://www.asahi.com/international/update/0124/TKY201001240198.html

内戦終結の両雄、 過熱 スリランカ大統領選26日投開票 (1/2ページ)
2010年1月24日22時38分

Asahi  【コロンボ=武石英史郎】 スリランカで26日、 大統領選が投開票される。 反政府勢力タミル・イーラム解放の虎 (LTTE) との四半世紀に及んだ内戦を終結させたラジャパクサ大統領 (64) と、 軍事作戦を指揮したフォンセカ前政府軍参謀長 (59) の事実上の一騎打ち。 分断国家を統一した指導者と立役者だった2人の接戦は、 運動員への銃撃事件で死者が相次ぐなど不穏な空気が流れている。

 「私への反対票は祖国への反対票。 祖国を分断し、 LTTEの復活を試みる陰謀を勢いづかせることになる」。 選挙戦最終盤の22日 、中心都市コロンボ近郊で演説した大統領は声を張り上げた。

 昨年5月にLTTEを壊滅させて以来、 自ら率いる与党・統一人民自由連合が地方選挙で連勝。 余勢を駆って2011年末の任期切れを待たずに大統領選を2年前倒しすると決めた。 当初は圧勝が予想されたが、 内戦終結の立役者として人気が高いフォンセカ氏との不仲が表面化し、 雲行きが怪しくなった。

 野党各党は、 親欧米自由主義路線の統一国民党から左翼民族主義の人民解放戦線まで、 思想信条はバラバラだったが、 「反大統領」 の一点で結集。 統一候補として同氏擁立で足並みをそろえた。

 ラジャパクサ政権は、 内戦時の戦争犯罪の疑いで国連から調査を求められているほか、 政権に批判的な報道関係者を弾圧するなどして国際社会から批判を浴びてきた。 フォンセカ氏自身も政府軍のトップとして、 こうした政権の 「暗部」 と無縁ではないはずだが、 立候補後は態度を一変。 「腐敗した独裁政権と決別し、 民主主義を確立しよう」と 訴え始めた。

http://www.asahi.com/international/update/0124/TKY201001240198_01.html

内戦終結の両雄、過熱 スリランカ大統領選26日投開票 (2/2ページ)
2010年1月24日22時38分

  多数派シンハラ人同士が競い合う中、 鍵を握るのは少数派タミル人だ。 大統領は、 内戦終結後も軍が監視する避難民キャンプに留め置いていた最大30万人のタミル人の帰還を加速させ、 支持の拡大を狙った。 しかし、 最大の民族政党タミル国民連合はフォンセカ氏支持を決定。 「彼が好ましいとは誰も思わないが、 タミル人を冷遇した大統領を倒すために決断した」 (タミル語紙の幹部) という。

 タミル人の懐柔が難しい状況になると、 大統領陣営はフォンセカ陣営がタミル人と結託してLTTEが復活すると訴え、 シンハラ人の不安をあおる戦術に転換。 政府系メディアは連日、 フォンセカ氏への批判を展開。 最高裁は15日、 政府系メディアに「バランスのとれた報道をするように」と異例の命令を出した。

 大統領に批判的な新聞社を武装した警官隊が家宅捜索するなど、 言論への締め付けも続く。 内戦終結から半年以上たっても非常事態宣言が解除されておらず、 令状なしに逮捕や捜索ができる権限が警察に与えられている。

 選挙に絡んだ暴力事件も相次ぐ。 候補者の遊説先へ向かう運動員のバスが銃撃され、 閣僚宅に爆弾も投げ込まれた。 双方の陣営で計4人が死亡した。 20日には 「フォンセカ氏の遊説先に爆弾が仕掛けられた」 といううわさが携帯メールを通じて広がり、 集会が中止に追い込まれた。

 24日付地元紙によると、 約1400万人の有権者のうち約100万人分の投票所入場券が未発送で、 投票の際に必要な身分証の略奪が相次ぐなど、 各地で混乱が起きている。 結果確定後に敗れた陣営が反発し、 暴動が起きる可能性も指摘されている。

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(2)

http://www.asahi.com/international/update/0127/TKY201001270383.html

スリランカ大統領選 ラジャパクサ氏が再選 (1/2ページ)
2010年1月27日22時40分

Asahi_2[ラジャパクサ大統領]

  【コロンボ=武石英史郎】 スリランカ大統領選は27日に開票が終わり、 四半世紀に及んだ内戦を終わらせ戦勝ムードに乗るラジャパクサ大統領 (64) が、 野党統一候補のフォンセカ前政府軍参謀長 (59) を破り再選を決めた。 選挙管理委員会が発表した。 ただ、 フォンセカ氏は選管に選挙無効を求める書簡を送付。 同氏が滞在するホテルを軍部隊が包囲するなど、 不穏な空気が広がっている。

 選管の確定開票結果によると、 ラジャパクサ氏が57.88%、 フォンセカ氏が40.15%を得票。 投票率は74.50%だった。

Asahi_3

[フォンセカ氏が滞在するホテルを包囲する軍兵士たち=コロンボ、武石写す]

 ラジャパクサ氏は2005年の初当選以来、 少数派タミル人の反政府勢力タミル・イーラム解放の虎 (LTTE) への強硬路線を貫き、 昨年5月に内戦を軍事解決した実績を誇示。 欧米や国連からは民間人の巻き添えなどで批判を浴びたが、 内戦終結を歓迎する多数派シンハラ人の支持は根強く、 地盤の南部や中部の農村を中心に票を伸ばした。

 一方、 フォンセカ氏は前軍参謀長としてシンハラ人の間では知名度があり、 大統領への批判が強い都市部で過半数を得た。 大統領を敵視する少数派タミル人の政党の支持も獲得したが、タ ミル人が多い北部で投票日に相次いだ爆弾事件などの影響で有権者の出足が極端に鈍り、 タミル人の投票率は2割程度にとどまったとみられる。

 選挙期間中、 政府系のテレビや新聞は、 最高裁から中立的な報道をするように命じられたにもかかわらず、 一方的な大統領礼賛やフォンセカ氏批判を展開した。

 26日の投票日当日も、 フォンセカ氏が手続きミスから投票者リストに載っていないことが判明すると、 政府系テレビは投票が続いているにもかかわらず 「フォンセカ氏は当選しても大統領になれない」 と繰り返し報道。 選管が 「被選挙権はある」 と否定する声明を出したが、 政府側は 「フォンセカ氏を訴追する」 と表明するなど攻撃を続けた。

http://www.asahi.com/international/update/0127/TKY201001270383_01.html

スリランカ大統領選 ラジャパクサ氏が再選 (2/2ページ)
2010年1月27日22時40分

  27日未明には、 フォンセカ氏が滞在するコロンボ市内のホテルを大量の軍部隊が包囲。 政府軍は 「フォンセカ氏支持の脱走兵らがホテルに立てこもったため」 と説明し、 脱走兵の存在を否定する陣営側とにらみ合っている。

 フォンセカ氏は選挙無効を求める理由について、 政府系メディアの偏向報道やタミル人の一部が投票できなかったことなどを指摘した。

 混乱は各地に広がっている模様で、 地元メディアによると、 この日は中部の各地で両陣営の衝突事件が相次ぎ2人が死亡。 警察当局は3都市に外出禁止令を出した。

 再選をうけてラジャパクサ氏は、 今年4月に任期満了を迎える議会を早期解散し、 総選挙での勝利を確実にしたい考えとみられる。

 だが、 今後6年間の任期で最大の焦点となるシンハラ人、 タミル人の民族融和は難航が予想される。 内戦中にLTTEにより 「人間の盾」 とされた後、 避難民キャンプに収容されたタミル人は今なお約10万人にのぼるほか、 すでに帰還した人々の生活支援も不十分なままだ。

 タミル語紙の幹部は 「タミル人が大統領の対立候補に票を投じ、 大統領がシンハラ人の支持で勝った以上、 政権はさらにシンハラ人優先になるだろう。 タミル人の困難は今後も続く」 と悲観的だ。

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コメント

解説、ありがとうございました。
素人は新聞ニュースを読んでも、
背後の政治状況まではわからなかったのですが
やはり多数派ナショナリズムの勝利、という所なのですね。。
選挙後に反対派からの武力行動が起こったりしないとよいのですが。。

Grace さん>

コメント ありがとうございます

スリランカはかなり混迷状態です
20世紀初頭から、ほとんど理由の見あたらない、非合理的な
多数派シンハラ人の 仏教ナショナリズムが
やたらと盛り上がってきたわけですが
それが3世代ほど経って、いよいよ来るところまで来たな、と

とてもきな臭いです
全面的な武力衝突はすぐには起こらないでしょうが
相当程度に大きな衝突は 起こりえます

とても心配で 残念です

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