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2010年2月 2日 (火)

インドの神秘を売り物にするのは

前便 「インドで自分探し ユーキャンCM」 より つづく

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  • 藤原新也 『印度放浪』 (朝日文庫,朝日新聞社,1993年6月)

から、 《神秘のインド》 という表象について

藤原新也さん が語るところの引用です

凡百の インド放浪者とは やはり違うなぁ――

そんな感想を 僕などはもちます

 つまりね、 七〇年代前半から中盤にかけて、 インド行きというのが非常にポピュラリティを持ってきた。 ちょうど 「自然に帰れ」 とかいう言葉が出てきて、 それに対応する形で 「安らぎ」 とか 「神秘」 という言葉も誕生した。 僕はそこからインドの解釈というのが、 世の中で崩れていったと思っている。 というのも、 インドのあの自然に触れるっていうことは、 安らぎを得るんじゃなくて、 逆にものすごくアナーキーな神経になっていくことだ。 あの自然を模倣すれば、 人間社会の官吏から全くはずれちゃう。 本当は非常に危険なわけだよ。 それが、 昔からどこの国の文化でも、 日本に入ってくると全部咀嚼されて可愛くなっていくということがあるでしょう。 今度はインドが、 全くそのコースにはまっちゃった。

31頁

「語録」 と題された章のなかの一節

いつの年のコトバなのかは 記録されていません

ところで、 藤原さんはここで 日本論としてまとめていますが

《神秘のインド》 という表象を ヨーロッパ史のなかでみれば

どうも同じようなことがあったように思われます

18世紀以降の欧州人により インドは ゆっくりと

「咀嚼されて」 いったようですから

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次も 「語録」 のなかの一節です

(したがって 発言の日付は書かれていません)

 インド、 チベットに行って来て神秘を売り物にするのは一種の詐欺だね。 瞑想ってのも好きじゃない。 神って言葉も好きじゃない。 そういう形式は信じない。 座禅組んで黙ってたら瞑想かっていうと、 そうではなくて、 知らず知らず瞑想してたってことが日常であるじゃない。 例えば、 火葬なんてのを二十日位、 撮り続けた事がある。 焼けてるのに近づいて焔でムチャクチャ熱い。 まゆげなんかがあとで見るとチリチリになっていたりね。 広角を持って、 頭なんか焼けてる処へ寄ってゆく。 煙の中に入って行っちゃう。 これを二十日間もやると死体の臭いが体に染み付いてしまう。 …… 写真を撮ることとは関係なく、 知らずに死臭がこびりつく。 そういうのも、 一つの瞑想だ。 知らないうちにやってるってのがいい。

48頁

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「神秘」 というコトバの皮相性に 藤原さんは

敏感に反応しておられるわけですが

もちろん 若き日の藤原さんにも 内面的なうずきや

衝動が ありありとあって、 それが氏を インドに

「なぜインドなのか」 は分析されないのですが、 ともかく

インドに 向かわせたのでした

で、 引用をしたいところですが、 例によって長い記事になりました

(長すぎれば しばしば読んでいただけないのが悲しいので)

次便にて その 「向かわせた」 ところのものとは何か

藤原さんご自身のコトバを引用紹介させていただきます

<つづく>

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