ルーマニアの秘密結社
「カルシャリ」 とは、 ルーマニアの 「一種の秘密結社」 である
「ジーネ」 (妖精/魔女) により病気となった者を治す
カルシャリの軍隊的、 擬似男性秘儀結社 (パラ・メンナーブント) 的要素は明白である。 すなわち旗、 刀、 木馬の頭、 棍棒などがそれである。 さらにカルシャリの二つの集団は互いに出会うと激しく戦う。 集団が村に戻る際の最後の激は 「戦争」 と呼ばれる。 彼らの旗は地面にしっかり固定され、 ひとりのカルシャリがその支柱によじ登って叫ぶ。 「戦争だ、 同志の者たちよ、 戦争だ。」 誓約は 「神」 の名において行なわれるにもかかわらず、 カルシャリによって演じられる神話、 儀礼的筋書きにはキリスト教と共通するものは何もない。 初期の時代、 教会の権威は武力をもって彼らと戦ったことが推測される。 というのは、 一七世紀には確認された多くの古代的特徴が消失しているからである。 ある地域では一九世紀末になってさえ、 カルシャリは三年の間聖餐式から締め出された。 しかし結局、 教会は彼らを黙認することを決定したのであった。
135-6頁: ルビはカッコで示した
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