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2011年6月 2日 (木)

5月の映画感想です

5月の鑑賞メーター
観たビデオの数:33本
観た鑑賞時間:3333分

川の底からこんにちは [DVD]川の底からこんにちは [DVD]
めっちゃオモロイ♪関西シュール系のお笑いセンスはやっぱし抜群、声出して大笑いww、そして何度もグッときました 主題は“しじみ人間” 現代日本の若者とその親の世代が、どういう時にしじみでなくなるか、しじみでいられなくなるか…「頑張る」をひたすらキーワードにそれを描きだす 真の絶望があるから出る「頑張る」、そのペーソスを見事な演出編集で描ききってます!(脚本監督・石井裕也さん☆ホントにお見事) 役者さんたちも皆楽しそうなのは佳い映画の証拠、中でも満島ひかりさんは秀逸でした 迷うことなく★5つ、ぜひ観て下さい
鑑賞日:05月31日 監督:石井裕也


フライトナイト [DVD]フライトナイト [DVD]
1985年作品 ゴシックホラーと「特撮」双方の伝統(彼の国で、それはもはや「伝統」ww)がとっても上手にミックスされて昇華された一本 ティーン向けホラーコメディだが、そうした映画史や文化史についてのつよい自覚が、本作に独特の味わいを与えている どこかフワフワしているが、たしかにドキドキさせられる…80年代アメリカ映画のいいところが詰まっている お若い方には、監督のトム・ホランドこそこの3年後『チャイルド・プレイ』を撮った人ですよ、といえば少しは分かっていただけるかな 一度観てみてほしいです☆
鑑賞日:05月30日 監督:


レポゼッション・メン ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]レポゼッション・メン ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]
おバカな悪ノリ映画、まじめに観ちゃいけないww 制作陣の哲学はとにかく浅薄なだけ、彼らがやりたいのは、未来世界の構築とグロシーン、立ち回り(『オールド・ボーイ』ww)を、大金をつかってスゴCGで表現することだけだろうww 人工臓器もVRも苦悩も資本主義もすべてがガジェットでしかない あとは何もない! しかも適当に上手だから『リベリオン』のような愛おしさすらにじませることができてないww 時間つぶしのため、ビールでも片手に 他の仕事をしながら観る、そんなんでいいんじゃないでしょうか ★2つ
鑑賞日:05月29日 監督:ミゲル・サポチニク


ふたりのベロニカ スタンダード・エディション [DVD]ふたりのベロニカ スタンダード・エディション [DVD]
初キェシロフスキ あまりに素晴らしくてたまげた!《向こう側》についての形式的な理解の表現として、もはや完璧と云っていいんじゃないか 色と構図とモチーフ(最初の1分、ボクは実際に動悸がしたww)、芝居、そして音楽…複雑な要素がそれを成立させている ただ一つ特記するなら、タメとその中止の編集!嫌味すれすれのタイミングでの切り替えに舌を巻いた さらにこれだけじゃない、《生身の女》をあのように色香をまとわせて映像におさめてしまえるという…もはや無敵の域じゃなかろうか… 文字どおり驚愕の映画体験でした☆
鑑賞日:05月27日 監督:クシシュトフ・キェシロフスキ


楢山節考 [DVD]楢山節考 [DVD]
何度目かの再見、今回なぜだかとくに時間が短く感じた 人間を動物として描ききる点、以前ほどの共感的衝撃を受けなくなったのは、きっと僕自身が変化(おそらく成長ww)したんだろう ともあれ、映画という世俗的な技術=制度をとおして《神話的なもの》――姥捨てというエピソードではなく、それを成立させる人間的地平そのもの――を描く この点で本作は(カンヌ云々とは一切関係なく)本当に傑作だと思ってます 今回とくに「音」に注意して鑑賞しました、その点でも実に行き届いている! 繰り返しますが、傑作ですね☆
鑑賞日:05月26日 監督:今村昌平


バロン [DVD]バロン [DVD]
イメージとインテリジェンスに満ちた傑作!さて…近代の完成期、《神話的なもの/象徴的なもの》を映像として直接表現しようとする運動があった 例えばシュルレアリスムは『アンダルシアの犬』、ひいては『エル・トポ』のような代表作を生みだしてきた 『ソドムの市』すらここに並べることができる 本作は、その系譜を横目でにらみつつ 徹底して大衆娯楽に徹しようとする エログロナンセンス、お笑いとお涙、お定まりとお約束、下賤で卑俗―― それもインテリのお遊びだと云われればそれまでだが、そうした志向のゆえ ボクは本作を偏愛する
鑑賞日:05月24日 監督:テリー・ギリアム


キャリー〈特別編〉 [DVD]キャリー〈特別編〉 [DVD]
数十年ぶりの観賞 『エクソシスト』同様、以前より大変面白く感じられた ホラー作品なのだが、青春物のメロドラマとして“ちゃんと陳腐に”作ってあるww キングの原作の真髄を脚本・演出がよく理解した成果だろう そして、アメリカン・ミソジニーがモロに表出されている(例えば、OPのシャワー室シーン)、それが却って異様で《大衆のマグマ》をつよく感じさせた 作品評としてはそこがとても難しいのだが、その限定付きで僕は好き☆ なお…スーの顛末は全然理解してなかった私 一緒に観た方の解説でやっと得心がいったのでした(照
鑑賞日:05月24日 監督:ブライアン・デ・パルマ


クジラの島の少女 [DVD]クジラの島の少女 [DVD]
大好きな一作! 舞台は現代ニュージーランド、伝統と近代の狭間にゆれるマオリの村 もはや壊れたり失われたりしたものの残滓、それは映画の中で「古の道」と呼ばれる 本作は、神話の世界とはこの世に他ならないという人間的事実を、しっかりと描き出す(選ばれた人には不思議な出来事は当然起こるだろう) 老人と子供と動物と秘儀、女性と海とクジラと闘技、交信と迷いとジェット機と裸足、学校と青空と伝説と病院――そういったものの全てから成るひとつの世界ににじみ出て、その全体をたて直す《神話的なもの》 傑作♪ 観て!
鑑賞日:05月23日 監督:ニキ・カーロ


ドッグヴィル スタンダード・エディションドッグヴィル スタンダード・エディション
傑作…とは云いにくいが、やはり傑作… それにしても、毎度ながらフォン・トリアーの悪意がひどすぎる、とくに本作は、主演女優に対するサディズムが最も重度… 登場人物がすべて狂ってる、これを「ただの人間」と云ってはフォン・トリア―の思うつぼだ、彼ら/彼女らは狂ってる、そしてやっぱり…「ふつうの人間」なんだという……むぅ… ともあれ、この戦慄の《事実》を、見事な演出と演技と編集で3時間みせつづける やはり異常だ ★1つ そして、『ドッグヴィルの告白』も観るしかないな、とww
鑑賞日:05月23日 監督:ラース・フォン・トリアー


フローズン [DVD]フローズン [DVD]
疲れてるときに観ちゃいけない、疲れてるときにこそ観たい 低予算映画にはその二つがあるけれど、本作は前者…と思われてしまうほどツカミが悪い、ヒドい しかし、本編はなかなかのサスペンス!伏線かと思わせるものはほったらかしww、象徴性のかけらも見いだせないww、がハラハラはしっかりしました! EDに愛想がなさすぎるのはわざとか予算の都合でしょうが、見事な肩すかしww ★3つ 最後に…ジャンルホラーのガジェットが満載 制作陣、さぞやそっち好きなんでしょうね♪
鑑賞日:05月21日 監督:アダム・グリーン


冒険者たち [DVD]冒険者たち [DVD]
きっとまた観ちゃう、そう思わせる作品は意外と少ない 本作はそういう作品でした☆ オシャレオシャレしすぎないが、やっぱり洒脱なかわいた映像と音楽で、大人になりきらない大人たちのペーソスを描く(日本人がこの主題に取りくんでも、情念が溢れちゃって、かような素敵感覚にならないのではww) さて…気づいたこと二つ 1)当時の日本のテレビ番組が、本作のようなフランス娯楽映画にいかに影響されていたか(例えば『傷だらけの天使』に独特の異国情緒) 2)『紅の豚』の元ネタがこれであること(飛行機と島ホテル) がわかった
鑑賞日:05月20日 監督:ロベール・アンリコ


宇宙ショーへようこそ 【通常版】 [DVD]宇宙ショーへようこそ 【通常版】 [DVD]
子どもたちは喜んだかな♪ こういう作品はいいですよね☆ さて…舛成監督35才かぁ 夏の陽に焼けた岩にミニスカートの女の子はペタンと座れない…小さな妹でも人を乗せた自転車で田舎の未舗装の坂をのぼるペダルはホントに重い…こういう演出を大事とはみなさないんですね 僕ならそれらこそ、「アニメ的」に誇張された人間の動きなんかより、よっぽど子どもに伝えたいものだ、と思うんだが… これが今の感性なんかな…作る人も観る人もそのことに疑問を感じないんだろか… 時代の変化といえばそれまでだが、やっぱりなぁ…
鑑賞日:05月19日 監督:舛成孝二


死霊のはらわた [Blu-ray]死霊のはらわた [Blu-ray]
やっぱり名作…!ホラー(一応悪霊ものだが、内実はゾンビもの)は、ある時期からお笑いになったわけだが、この作品はその転機だろう(1981年作品) 公開当時中学生だった僕には腹の底から怖かったのだが、30年も経って何回も観てきた今、とにかくあちこちが可笑しくて仕方ない(勿論ちゃんと怖い) 制作陣は全く真剣に怖い映画を撮ろうとしている(先行ホラー作品への数々の参照引用!)、が 面白くなってしまっているww 恐怖(← 死と人体破壊と発狂)と笑いの近しさ、この謎…本作はそこへの思考の最良の足がかりなんだな
鑑賞日:05月17日 監督:サム・ライミ


ブレア・ウィッチ・プロジェクト デラックス版 [DVD]ブレア・ウィッチ・プロジェクト デラックス版 [DVD]
初見、こりゃ佳く出来てるぢゃないか 云々される脚本の弱さ、否定できませんww しかし!それこそが制作陣の開き直った狙いでしょ、僕は十分引き込まれました もっと早く観ておいてもよかった♪ フェイクドキュメンタリー・ホラーは日本のお家芸!と確信しているが、この一作には素直に感心 映画単体の出来としては★3つで十分だが、多角的なメディアミクスにより、話題づくりしてやんぜ、儲けてやんぜ、という気迫が漲り、実際それを成功させたという、プロジェクトそのものに対して★1つUP!
鑑賞日:05月17日 監督:Array,ダニエル・マイリック


フェアウェル さらば、 哀しみのスパイ [DVD]フェアウェル さらば、 哀しみのスパイ [DVD]
80年代初頭のモスクワの再現がすてき、それだけでも観る価値あり☆ 画がとにかく上手くて、映画らしい映画を観たなぁという満足感が残った 実話にもとづくスパイ物、このジャンルとしては順当な出来 想像の範疇を超えることはたしかにないけど、ラストに用意されていたサスペンスでは結構ハラハラした 上手さでは★4なのだが、ややインパクトに欠けるため 総合評価★3つ
鑑賞日:05月16日 監督:クリスチャン・カリオン


ブラック・スワン (ナタリー・ポートマン 主演) [DVD]ブラック・スワン (ナタリー・ポートマン 主演) [DVD]
[劇場にて]典型的な★4つ! N・ポートマン頑張ってる、よかった(サラ・レーンさんの件はまぁ…ね) 作品評としては…ハネケ『ピアニスト』を見やすくしたもの、と思いました ナタポーとバレー、スゴCGとくれば、多くの人にアピールしますものね 観て満足する人は少なくないはず♪ しかし、このテーマへのより鋭角な切り込みをお求めなら(それにつれ、描写はより陰鬱だったりエグかったりとなりますが、それに耐える自信があるのなら)ゼッタイ!ハネケ『ピアニスト』を観てほしいです なお、W・ライダーには気づきませんでした
鑑賞日:05月15日 監督:


悪人 スタンダード・エディション [DVD]悪人 スタンダード・エディション [DVD]
いい映画だなぁ…李監督うまいなぁ…芸達者な役者さん、いやこの場合は「妙なる依り代」たちの「力」を存分に形にしてるなぁ… 欲張りな脚本が上手に140分に収まってる(やや長いが…仕方ない、タメはたしかに効いている) 内容は…心理的にとても複雑な人間劇、主人公2人の周りに浮き上がる群像(時代と社会) それをあえて定型的、断片的につづっていく 生まれつきの悪人、単なる悪人は存在しない、善人もまたしかり… シェークスピアであるなぁ、と思った ★4.9(★5のメロドラマ、個人の好みでマイナス0.1 事実上の満票)
鑑賞日:05月15日 監督:李 相日


ロスト・ソウルズ デラックス版 [DVD]ロスト・ソウルズ デラックス版 [DVD]
J・カミンスキーであるから、映像は文句なし!素敵な画が満載 しかし驚くほどそれだけ…云いにくいが、脚本がとにかくつまらない まさかこうではないよな、という流れと結末が丸々まんまのエクソシスト物 演出はそれを一切カバーしない ゆったりと淡々とホラーを描こうという試みも、決してうまくいっているとは云えない 何も伝わってこない… そんなだから、W・ライダー毎度の神経質な演技も(脚本には合っているのだろうが)ただただ気に障る 最低点の★2つ+画で★1つUP
鑑賞日:05月14日 監督:ヤヌス・カミンスキー


【東宝特撮Blu-rayセレクション】 ゴジラ(昭和29年度作品)【東宝特撮Blu-rayセレクション】 ゴジラ(昭和29年度作品)
ポスト311の日本だからこそ、13日の金曜日に観賞(真剣) 20世紀文明そのものであると同時に自然そのものでもある巨大怪獣 云うまでもなく、きわめて複合的な危機と破壊の見事な象徴ですね それだけで★5つ! さて今回の観賞では、本多監督の手腕に舌をまきました 丘の向こうから観客に初めての姿をみせるゴジラ(⇒巨神兵)、海の底で複雑な愛おしさをにじませるゴジラ(⇒この後継がなかなか見つからない 泣) 「深い恐怖」をなんなく映像と音響にしてみせる 脚本の限界が監督によって藝術に昇華している好例だと思いました
鑑賞日:05月13日 監督:


マタンゴ [DVD]マタンゴ [DVD]
今、この映画を褒めるのは難しかろう 当時はいざしらず、台詞も立ち回りもピント外れ、円谷特撮はやっぱり稚拙、粗い編集と中盤のダレとベタなED…注文をつければキリがない しかしその全てに拘らず、名作である!どうして…? この際、ノスタルジーは脇におくとして…画面からにじみ出る「狂気」、なんじゃないか 例えば、本作は子ども向けなのか大人向けなのか 遭難者の振る舞いとしてあれもこれも本当にただしいのか キノコの嬌声はなぜあんなに響き渡るのか 「恐怖」への制作陣の思考が僕らと全然違う その全体の狂気、ゆえの傑作!
鑑賞日:05月12日 監督:本多猪四郎


エクソシスト ディレクターズカット版 [DVD]エクソシスト ディレクターズカット版 [DVD]
[通し観賞20年ぶり] こんなによく出来た映画だったっけ…ヤケにしっかりした作りのくせに、程よくしっかり壊れてる…なるほど名画だ 記憶のなかでかなり低評価にしていたことを、率直に謝罪したい(誰に?ww) ただただ不穏なPL 現代医療の狂気にさらされる無力な母娘、状況は悪化の一途 そしてエクソシズムが行われるが…悪魔に勝利したのか敗北したのか、不明なまま、二人の男が事もなく触れ合うED ショック・シーンが話題になってきた本作だが、違うな これは全てのピースが外れた《異世界》を描いているんだな 名画である!
鑑賞日:05月11日 監督:ウィリアム・フリードキン


必死剣鳥刺し [DVD]必死剣鳥刺し [DVD]
★4つ 制作・俳優陣の実に丁寧かつ真剣な姿勢は全面的な評価に値する、すばらしい! では…圧倒的に面白いかといえば…OP15分とED15分の出来は誰もが認めよう 意見が割れるのは残り80分かな…平山監督らは、日本映画史に大きく依拠し、原作・脚本と対決しながら、この80分を隙のない画面と音で埋める、とても平坦で穏やかな中盤 それがクライマックスの殺陣と対置される(とくに最後の殺陣!ホラー好きの僕にはグッときた) さてこのバランスは成功したか…微妙だ 僕は好きだが、お見事!とはいかない 映画ってむずかしいなぁ
鑑賞日:05月10日 監督:平山秀幸


ダーク・ハーフ [DVD]ダーク・ハーフ [DVD]
[原作未読] ロメロの実力、再認識!すごくよくてビックリした☆ 中盤はサイコサスペンスなのに《ホラー》としての不気味さが存分に表現されている(無論これは「ホラー映画」である、怖い怖くないは別問題であるww) OPシークエンスのあの気持ち悪さ!クライマックスでのお得意のゾンビメイクと鳥、鳥、鳥!原作のS・キングとロメロ監督の相乗効果が発酵してるww おすすめの一作 ただ…作品としてやや冗長なのは「巨匠」の余裕か…あと20分短ければ傑作たりえたのに、と大変残念です(拝復
鑑賞日:05月09日 監督:ジョージ・A・ロメロ


TSUNAMI -ツナミ- スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]TSUNAMI -ツナミ- スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
う~ん…最初30分の韓流コメディについていけない…面白い人には面白いんだろうが、ボクにはまったく…それで、登場人物たちをなかなか愛おしく感じられない 劇半ば、やっと少し感情移入ができたと思ってのMEGA-TSUNAMI と思えば…死亡と生存、インフラと救援が(311後の僕らには)実に不可解…こんなもんじゃない、こんなもんじゃない、の連続にまた興ざめ 物語は群像メロドラマでつづられているのだが、韓流おなじみのベッタベタが、そんなこんなで鬱陶しく感ぜられてしまった たしかにシッカリとは作られているので、★3つ
鑑賞日:05月09日 監督:ユン・ジェギュン


闇の列車、光の旅 [DVD]闇の列車、光の旅 [DVD]
いい映画やなぁ、すばらしいッ! ドーシヨーモナイ「現実」…ここではない何処かの 腐りきったワルども、いたいけな少女 貧しさ、暴力、絶望 生命と尊厳をかけた旅のなか、僅かに触れ合う心…文句なしのテーマですね☆ フクナガ監督率いる制作陣はそれを実に巧みに、96分の劇映画に仕上げている サスペンスが充満するこの列車の屋根の上の画、シンプルなのに先が読めないストーリーライン(メキシコという舞台がそうさせる)、魅力あふれる演者たちの自然体の芝居 余韻を残して、スカンと閉じるED お見事です!★5つ
鑑賞日:05月08日 監督:キャリー・ジョージ・フクナガ


サブリミナル [DVD]サブリミナル [DVD]
隠れたダーク・ファンタジー佳作☆ IMDbでは★6という中途半端な評価ですが、かなり佳いと思いますよ、つよくオススメ! 例えば、豪華な俳優陣がちゃんと活かされてる(若手実力派に囲まれたB・ヒルの重み、E・グリーンがいっぱい観れるし☆) ホントにお得な一本、もっと話題になるべきだなぁ… 現代都市社会の「想像力」という主題を、今時の英仏系の画とアップテンポで描く もっと刈りこめればよかった、制作陣は欲張りのくせにやたら上手だから、エッジが殺がれちゃってる そういう注文はあるが、間違いなく佳作!どうぞご覧に☆
鑑賞日:05月08日 監督:ジェラルド・マクモロー


ミッドナイト・ミート・トレイン アンレイテッド・エディション [DVD]ミッドナイト・ミート・トレイン アンレイテッド・エディション [DVD]
[原作未読] 佳いじゃない!すばらしくよく撮ってる!人肉夜行列車ww (後半からの脚本上のおバカ要素的綻びには、この際目をつぶろう 明らかにワザとだからww) ゴア要素、実はさほど耐性がつよくないボクには十分お腹一杯(泣) 北村監督であるからテイストはアクション・ホラー その割り切りはよくわかるが、長回しをあとちょっと増やすだけで、ホラー映画の深い部分をにじませる傑作になったと思う(←素人意見御容赦 _(._.)_ ) 最後に個人的雑感… 写真家という職業で物語を起動するというのはアリだなぁ
鑑賞日:05月08日 監督:北村龍平


情婦 [DVD]情婦 [DVD]
面白いなぁ… 要は「2時間サスペンス劇場」なんだが、とにかく小粋で洒脱でかっこいい(例えば、音楽の使い方=使わない方がすごく好み) ところで、メロドラマ・サスペンスというジャンルを現代日本人(とくにインテリ男性)はちょっとdisりすぎなんじゃあるまいか… こういう作品を観るとつくづく思う 愛やら恋やらなくして、なんの人生であるか!と ご参考までに…僕なりのメロドラマ定義は、《世俗》内の未決定性を劇化する、です
鑑賞日:05月07日 監督:ビリー・ワイルダー


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散々論じつくされている本作に、僕ごときが偉そうに云い添えることはありませんww ただもう大好きな一作☆ 内容もさることながら、映画作りの面でムチャクチャに壊れているところが好みです さて…今回の観賞では、ネクロフィリアに反応する自分が怖かった どんどん変身させられるジュディに、ボクも「いい女になっていくなぁ…」と反応している…J・ステュアートの不穏な佇まいに巻き込まれました 見るたびに違った感覚を得られるんだから、本当に傑作なんだと思います☆
鑑賞日:05月06日 監督:アルフレッド・ヒッチコック


悪魔のいけにえ 特別価格版 [DVD]悪魔のいけにえ 特別価格版 [DVD]
再見何度目だか…もうわからないww しかし相変わらず、講評ができないんだよなぁ あまりに多くの破綻、映画作りのセオリーからのあまりにナチュラルな逸脱(狙いじゃなかろう、T・フーパーは明らかに天然ww) それら全てが“ある空気”を作り上げる EDのチェーンソーダンスは有名だけど、それだけじゃない “あの空気”が充満したシーンとカットが、全編といってよいほど連続する(繰り返すが、それはきっと狙いじゃない、誰も分からないうちにそうなっている…) 一体…どうやったらこんな作品が出来るんだろう…奇跡の一本である
鑑賞日:05月04日 監督:トビー・フーパー


クラッシュ [DVD]クラッシュ [DVD]
勿論の佳作!で、好きな映画かと云えば…さほどでもない 精妙な脚本、おしゃれでセンス溢れる演出と音楽、劣情と僅かな希望の「人間ドラマ」、文句は付けにくい しかし…どこかに違和感が、何かが違うっていう思いを僕は感じてしまう 「愛」が足りないのかもしれない…製作・脚本・監督のP・ハギスは、一体このキャラクターたちをどれ程愛しているんだろう…理解したり把握したりではなく、狂おしく愛おしく 体が反応してしまうような愛… 無理して言葉にすれば、そんな過剰要求になってしまう、そんな違和感なのでありました
鑑賞日:05月02日 監督:ポール・ハギス


クレイジー・ハート [DVD]クレイジー・ハート [DVD]
好き☆ 何より…J・ブリッジスが滅茶苦茶よい!主人公のロクデナシが愛おしくなければ全てが台無しのところ、開始15分、演者と演出のマッチングでそれをクリア♪お見事 さて…お話は実にゆったりと進む、アル中の悲惨さも強調的に描かれない(そういうのはDVDの未公開シーンで観られる) おかげで、さほど強烈ではない短時間の「転」シークエンスが際だち、そこからスルスルッと結末へ…このリズムは僕にはとても心地よかった それは、老い零落する男を中心に「人の生」を描く本作のねらいにピッタリだ、と思った 立派な佳作と評価したい
鑑賞日:05月02日 監督:スコット・クーパー


ザ・ライト -エクソシストの真実- (アンソニー・ホプキンス 出演) [DVD]ザ・ライト -エクソシストの真実- (アンソニー・ホプキンス 出演) [DVD]
いわゆる「ホラー映画」だと思って観に行ったら、ホラー・ガジェットの「真っ当な宗教映画」でした 思わぬ収穫!興味深く観終えました とくによかったのは、クライマックスでのA・ホプキンスの悪罵!あれだけのホトバシリは、とても久しぶりのような気がします シビレタ! 逆に…とても残念だったのは、「死」があまりにも「悪魔」寄りのものとして描かれていたこと むしろ「死」は「神」の業である、と僕なら思う 聖書的な伝統では、その発想は難しいのかなぁ
鑑賞日:05月02日 監督:



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