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2012年1月25日 (水)

12月の映画感想

12月の鑑賞メーター
観たビデオの数:44本
観た鑑賞時間:4660分

鑑賞メーター

さまよう魂たちさまよう魂たち
[CS観賞] P・ジャクソン事実上のハリウッド初作 当時35歳だった彼の脇を、錚々たるスタッフ陣ががっつり固める(脚本は本人と身内)…スゲェな、ピーター コメディ・ホラー・サスペンスの、たしかに面白いけど、ボクにはちょっとドタバタして整理しきれてない、★3つかなと思われる本作 実際あまり知られていない作品だろう…が、このすぐ後に『ロード…』三部作が撮られたのである!云わば、本作は、超大作監督のテストをパスした一作なのだ 云われてみれば、特撮等に煌めきがある…かな 映画史の勉強のために観るといいかもですね
鑑賞日:12月31日 監督:ピーター・ジャクソン

シャッター アイランド  [DVD]シャッター アイランド  [DVD]
[BS観賞、初見は劇場] 観なおしてみたら…悪くないじゃない、と思った 巨匠が思いきって好き勝手に撮った、上出来なポンコツ映画 という感想は残るけれど、悪くない… スコセッシは最新作『ヒューゴの不思議な発明』の評判がすごくいい、本作あたりで出来あがった新スコセッシ路線…が爆発しているんだろうなぁ テーマ自体はありふれた「狂気」、話の展開やオチも新味はない(勿論それでかまわない)、しかし 「アメリカ映画」を撮ることへの熟達がここに凝縮しているように思う ★5は進呈できないが、かなり高めの★4
鑑賞日:12月31日 監督:マーティン・スコセッシ

シックス・センス [DVD]シックス・センス [DVD]
[BS観賞] 本作でのシャマラン登場はホントに衝撃だったす!脚本は勿論、演出・撮影・編集・音、いずれも上出来 俳優たちの魅力も素晴しくよく引き出してる(本作のトニ・コレット、ボクはとくに好き♪) ★5! もう十回近く観てるはずだが、今回は演出に注目しながら観た 気づいたのは、長い沈黙やたっぷりの間…音楽すらのっけていないシーンがけっこうあり、全体に落ち着いたトーンを生んでいる でも決して陰鬱な印象は与えない それは、輪郭のくっきりした明るい画のおかげかな このバランスが心地よい安定感につながっているんだな
鑑賞日:12月30日 監督:M・ナイト・シャマラン

ロング・グッドバイ [DVD]ロング・グッドバイ [DVD]
【書きかけ】チャンドラー原作の73年作品 R・アルトマンだぁ、って思うと襟を正して観なくちゃいけない気になるww、ゆめゆめ油断してはならない監督だからだ!
鑑賞日:12月30日 監督:ロバート・アルトマン

プロジェクトA デジタル・リマスター版 [DVD]プロジェクトA デジタル・リマスター版 [DVD]
83年作品、ジャッキーがカンフー映画を抜け出て、新しいアクション映画を目ざした記念すべき第一作!この後が『スパルタンX』(84年)、『ポリス・ストーリー』(85年)でいよいよ完成型に至る(そして、世界アクション映画史に燦然たる名前をのこす) 本作は、まさにこの流れの中で評価を定めたいな、ってボクは思う 実際『ポリス…』の方がアクションは凄まじかったりするのだが、本作に漲る、新しいものを作りだそうとする情熱はハンパない!その点への敬意をこめて★5 なお、サモ・ハン、ユン・ピョウらのオールスター登場は嬉しい
鑑賞日:12月28日 監督:ジャッキー・チェン

ポリス・ストーリー 香港国際警察 デジタル・リマスター版 [DVD]ポリス・ストーリー 香港国際警察 デジタル・リマスター版 [DVD]
ジャッキーが『プロジェクトA』(83年)から手がけ始めた、脱カンフーのアクション路線を完成させたのが 3作目となる本作! 香港映画史はもちろん世界のアクション映画史の上でも、記念碑的な一本といえましょう♪ さてとはいえ…脚本、演出、撮影、手慣れてる部分が沢山ある一方で、粗い部分がかなり目立つのが本作ですね ふつうなら★4、下手すれば★3とされてもおかしくない しかし…このアクションである!それを実現しようとする情熱/狂気である! これに当てられれば、★5 しか点けられない、と知られますよねww
鑑賞日:12月28日 監督:ジャッキー・チェン

蛇拳 [DVD]蛇拳 [DVD]
[BS観賞 もう何度観たことか] ジャッキー最初のヒット作!今や武術指導で世界に知られるユエン・ウーピンの監督デビュー作、そして二人の相性の良さが明瞭に表れた傑作! ジャッキー映画は云うまでもなく面白いのが多いが、カンフー物では本作と『酔拳2』がオススメ☆ まずバカバカしい(すごくないクンフーww 猫のくだりとか冗談としか思えないww) しかしそれだけじゃない この映画にこもる「怨念のような迫力」がスゴイのだ!企画から制作、演出から芝居まで、微細な力学が奇跡的な結集をした結果だろう 得難い一作、★5!です
鑑賞日:12月28日 監督:ユエン・ウーピン

ボーン・アイデンティティー [DVD]ボーン・アイデンティティー [DVD]
[CSで吹替え版を観賞] 最初に観たときの衝撃! ミステリーの面白さに、バディムービーの高揚感、さらにサスペンス・アクションのドキドキ感が加わったもの☆ よく出来てるなぁ、って感心した… 今回の観賞はたしか3度目 うん、やっぱり面白い けど、何だろうこの独特の「軽さ」は…?派手さ控えた小品なのに…どういうこと?と思った 別に必須ではないけれど、やっぱり《狂気》が足りないんだよなぁ、おそらく演出に!リーマン監督の個性といえば個性だが、ボクなんかには物足りない ということで、★4 にしておきますね
鑑賞日:12月27日 監督:ダグ・リーマン

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ [DVD]ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ [DVD]
もう何度目の観賞か…素晴しいなぁ 好きなんだぁこの映画、この甘ったれた自意識、哀切の抒情、愚かで粗暴なド不良ドや○ざの独りよがりでやさぐれた、それでいて確かな絆、燃えて傷つくばかりの生、想い出と老い、別離と死、そして悔い その全てを支えるのが、レオーネ監督のアメリカ的なものへの止めようのない憧れなわけだ 「男」(笑)による・のためのメロドラマ…こんな映画が大好きな自分が恥ずかしいww さらには企画からポスプロまで詰め込まれまくった、超一流のプロの技と情熱…そんな「映画」ですから面白くないわけがない ★5!
鑑賞日:12月27日 監督:セルジオ・レオーネ

セルピコ [DVD]セルピコ [DVD]
73年作品、描かれる実際の舞台は60年代のNY 腐りに腐った警察を内部告発した実在の人物セルピコのお話(原作未読) 最高と評される本作でのアル・パチーノの演技には納得でした☆ さて、ボクが注目したのは、「リアリズム」と称されるルメット監督の演出です 安定した遠中景、くどすぎないクローズアップ、脚本上の人間模様(愛の始まりと終り、正義感と自己保身)をこれまたくどすぎず、しかししっかりと描く…空想的になりすぎず、現実的になりすぎず!いやぁ、名監督と名俳優による名画ですね ★5、しかないでしょー。
鑑賞日:12月27日 監督:シドニー・ルメット

ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコルミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル
はい、もうお見事に面白いです!ズバーンと迫力があってスカーンと痛快、130分で1500円前後のお支払い、全然問題ないですね、面白いもん ★5! シリーズ中の特徴をいえば、①プロ根性の塊のようなトム、アクション俳優としてはギリギリのところかな 第5作があったら超人(人工/天然いずれかの意味で)ですこの方ww ②全体としてまろやかで優しい演出、今回初めてジョークやギャグが入って、親しみのあるMIになってます 特筆すべきは、それによって最終SQの息詰まり感がアップしてること、お見事です 堪能しました、オススメ♪
鑑賞日:12月26日 監督:ブラッド・バード

新ゾンビ【字幕版】 [VHS]新ゾンビ【字幕版】 [VHS]
[知人よりお借りした米国製DVDで英語吹き替え版を観賞、あえてクリスマスイブの夜にww] 初イッテンバッハ なるほど、この人、リミッター外れてますねww ツッコマナイですませられるところが一つもない、という圧倒的なポンコツ映画! そして、ここが大事なところですが、滲み出て止まない「得体の知れない迫力」…迷いなき行き切りのゆえ、明らかに《映画の向こう側》に触れている…そのことの証しでしょう だから《映画》として観れる!すばらしいじゃありませんか! まったく疑いなく、誰にもオススメしない、★1つwww
鑑賞日:12月25日 監督:オラフ・イッテンバッハ

不夜城 [DVD]不夜城 [DVD]
[CS観賞 原作未読] いいとこないわぁ…こういうのも逆に珍しい(かろうじて銃撃シーンが及第点、アマゾンの高評価は「あれ」か…?) 原作はすばらしく面白いと聞く 制作過程のどこがどうなると、こういう作品になっちゃうんだろう…? 香港風のキザなハードボイルド風味がこんなにハマらないのは(とくに台詞の浮き上がりよ…苦笑)、「日本」という風土のせい?金城さんの力量、あるいは役柄に不似合いな若さのせい? とにかく謎だらけで評価は★2つ、観る価値ないと思うです ボクは、観るのが苦痛ですらありました(泣)
鑑賞日:12月25日 監督:リー・チーガイ

不思議惑星キン・ザ・ザ [DVD]不思議惑星キン・ザ・ザ [DVD]
OPの室内シーン、ダネリヤ監督がいかにすさまじい演出家であるかわかる シリアスだったり哲学的だったりの人間ドラマの傑作が撮れる人なのは間違いない のに…その後は一転して不条理コメディだ…笑わせるつもりにしては分かりにくい、いや面白くないわけでないのだが…何故こんな作品を撮ろうと思ったんだろう…公開時、ソ連で大ヒットというのも(少なくともボクには)不可解 共産主義体制の抑圧をくぐった、ロシア/グルジア的な感性の発露…? ということで本作は、大変な「藝術作品」としてボクラに現前する!★5、しかないですよねww
鑑賞日:12月24日 監督:ゲオルギー・ダネリヤ

黒猫白猫 [DVD]黒猫白猫 [DVD]
「HAPPY END」! クストリッツァ、好きだ☆もちろんアンタは天才だよ☆ ひたすらシッチャカメッチャカに人間の愚かさと輝きを謳いあげる群像劇 まるでフリークスのような登場人物たち、ほとんどが演技素人のロマなんだと つまり「ク」が愛する人たち、「ク」の肥大自我たちが 「ク」の世界で跳ねまわる 《愛》しか描かれていない130分! ボクらの日常の《世界》を縛る歴史的な拘束をふっ飛ばし(なんせ殺人すらスピーディーに移り変わる場面のひとつにすぎない)、大声で《生》を肯定しようとする 啼ける!大満足の★5です
鑑賞日:12月22日 監督:エミール・クストリッツァ

新学期 操行ゼロ [DVD]新学期 操行ゼロ [DVD]
1933年作品 前世紀半ばの映画人を強烈に刺激した映画史上の重要作品 なるほど大変な熱量である 直接に政治的な《自由》というテーマ設定、学校と教育行政への直接批判という企図 そしてそのテーマそのもののごとく《自由》を謳歌するアイディア 納得の★5!です ただし、本作の映画文法は、現在の私たちに刷り込まれたものとはすっかり異なっていますね よって私たちの多くが「引き込まれる」作品ではないでしょう 笑いの演出、説明の有無、テンポと作劇…端々が「気になってしまう」んじゃないかな そういう覚悟をもってご覧あれ♪
鑑賞日:12月22日 監督:ジャン・ヴィゴ

ラ・ジュテ -HDニューマスター版- [DVD]ラ・ジュテ -HDニューマスター版- [DVD]
「清新」という印象の(映画というより)映像作品 活動写真をあえてやめる(わざわざフィルムで撮って、その一コマ一コマの静止画を写真集のようにして連続して映しだす 動画はワンカットのみ)、という禁じ手がバッチリはまっている これが映画の骨格を浮き彫りにしているなぁ、とボクは感じた 画面構成、音、モンタージュ、脚本などなど… さらに聞くところでは、時間旅行と記憶と現実性の問題をするどく取り上げた点が、SF映画/映像作品史上の画期であったとのこと 好みはわかれようが、歴史的な重要度はまちがいなく★5!
鑑賞日:12月22日 監督:クリス・マルケル

デッドゾーン デラックス版 [DVD]デッドゾーン デラックス版 [DVD]
上出来サイキック・サスペンス…だが、その佳さが説明しがたくモドカシイ 立派な脚本(S・キング原作がこんなにまともに!ww)、それを超え出ていく演出、C・ウォーケンの魅力(彼はホントにいい!)、音も編集もいい…しかしだ…ボクはそんなことを云いたいんではない…本作には別の「何か」が宿ってない?と云いたいんです おそらくそれは「人」…奇妙な仕草や表情や体躯ではない、通常の「人」の姿 クローネンバーグの《目》はそこに注がれる 順当には★4の佳作小品、しかしその《目》に 思いきって★5を進呈!すごく佳いと思いました
鑑賞日:12月21日 監督:

明治天皇と日露大戦争 [DVD]明治天皇と日露大戦争 [DVD]
実に複雑な感情と思考が交差する観賞体験でした 韓国人留学生を含む20才から44才までの男女8人で一緒に観たせいかもしれません 製作の裏事情、昭和32年という公開のタイミング、その時点での国民的大ヒットという史実、歴史と神話あるいは民話、植民地主義/帝国主義の地球史とアジア諸地域の近代史、立憲君主制と議会と軍部と「国民」、全体主義と自由主義…などなどなど 実際、皆さんの感想も多岐にわたりました 簡便な処理はできません 映画としての出来はかなり低いというのもあり、★1つ とさせていただきます 戸惑いました…
鑑賞日:12月20日 監督:渡辺邦男

エグザイル/絆 スタンダード・エディション [DVD]エグザイル/絆 スタンダード・エディション [DVD]
連続2本目のジョニー・トー すでにこの名前だけで笑けるレベル ジョニー、完全にアホやわぁ!ww OP SQからもう、ナンセンスですよ、ただのカッコつけですよと基調を示してくれるのでとても観やすい しかし無論、馬鹿にしているわけではない たしかに佳作なのだ! 演出、編集、音楽、すべて標準超えななか、特筆すべきは、マカオの魅力がすばらしくよく撮れてること そして、メインプロットの疾走/迷走感、(EDはさておき)途中の展開、細かなフックの魅力、これは脚本(←ジョンじゃないんですね)の力かな かなり高めの★4つ!
鑑賞日:12月20日 監督:ジョニー・トー

冷たい雨に撃て、約束の銃弾を [DVD]冷たい雨に撃て、約束の銃弾を [DVD]
初ジョニー・トー 成程よいですね~♪ 照れや格好つけなど微塵もなく、硝煙くさい殺し屋どもの生きざまを、こだわりの美学で 文字どおり堂々と描ききるジョニー54歳(当時)、アホやなぁww メメントのアイディアなんてオモロイやんけ!と思ったら、浜辺祈祷のSQがさらにまたおバカというww 気に入りました☆ ただ…中盤の公園での銃撃戦は無駄撃ちばかり、興ざめしちゃった 監督の美意識を爆発させたSQだが、惜しいなぁ、こういうおバカ映画では そういうとこでこだわりを見せてくんないと…という感想ww ★4つ、でも好き
鑑賞日:12月20日 監督:ジョニー・トー

神に選ばれし無敵の男 [DVD]神に選ばれし無敵の男 [DVD]
これを駄作扱いするのはわからなくはないけど…ボクはめっちゃ面白く観た!相当の寝不足だったのに、眠くなるどころか画面から目が離せなかった 肩の力が抜けた手慣れた演出・音楽・編集も印象的だが(終盤のベートーベンでは涙した)、何といっても脚本! どう転がるかわからないストーリーライン、そして地上から5センチほど浮き上がったかのようなフゥワリとしたおとぎ話のような感覚!これは脚本の成せる業だろう(この見方からすると、蟹の夢のシーンはむしろ要らない) ヘルツォークと身構えて観始めたのに、実に嬉しい裏切りでした ★5
鑑賞日:12月19日 監督:ヴェルナー・ヘルツォーク

銃撃 [DVD]銃撃 [DVD]
いやぁ素晴しかった、心から堪能した 話の筋も映像もたしかに訳がわからないが、一緒に観た方の「砂漠を放浪する者たちの朦朧とした意識を表した映像作品ではないか」という解釈に膝をうった!まさしくそうだ! ボクとしては、画面構成の巧みさに舌を巻いた 大自然の描写において、これでもかと画面を埋め尽くす《地面》、広大な荒野に浮かぶ《谷間》、岩と砂の上で所在なげに蠢く生命(ヒトとウマとラバ)をとらえた遠景ショット… かなりの短期間、しかも2本並行の撮影だったと側聞する つまり、監督の撮影プランか直感の大勝利だ ★5つ!
鑑賞日:12月17日 監督:モンテ・ヘルマン

世にも怪奇な物語 HDニューマスター版 [DVD]世にも怪奇な物語 HDニューマスター版 [DVD]
なんちゅう贅沢なスタッフ・キャストによる怪奇幻想譚オムニバス! 主題はズバリ「狂気」 それを「欧州的」あるいは「旧教文化圏的」ととりあえず呼んでおくとよさそうな耽美性で描く ボク自身はさほど共鳴する傾向ではないので退屈すらしたが、歴史の奥から滲み上がってくる美と狂気の観念、およびそれを短中編映画にまとめあげる美意識と技法の確かさ、これらには舌を巻いた そしてボクもやっぱり3本目のフェリーニかな ★4つ
鑑賞日:12月16日 監督:ロジェ・ヴァディム;ルイ・マル;フェデリコ・フェリーニ

ロスト・ハイウェイ [DVD]ロスト・ハイウェイ [DVD]
文句なしの★5!ボクが観たリンチ作品の中では一番「絵画的に美麗」、また音楽も相変わらず好き♪ さて本作は、リンチ十八番のシュールレアリズム(無意識の自動にまかせつつ、ちょいとだけ意識的な手心を加える、という哲学=手法)による作品である 「難解」という評もわかるが、そう考えればかなり筋が通っている むしろそれを、かなり分かりやすい作品に仕上げている点こそが素晴らしい、と評価したいところ とてもよく似た印象を与える『マルホランド』の方がファインな作りだが、例によってボクは こっちのデコボコした感じを好む
鑑賞日:12月12日 監督:デイヴィッド・リンチ

デビル [Blu-ray]デビル [Blu-ray]
大都会のど真ん中、高層ビル街での密室ホラーとは…新しい(嬉)←シャマラン原案かな 画は綺麗だし、役者さんは平凡だがちゃんとしてるし、すごくいい☆ と思ったのもつかの間、肝心かなめのCLIXがなぁ… 「デビル」の描き方が、その造型と行動原理が、そもそも「デビル」の「行動原理」という発想が 徹底してつまらないッ!「西洋型」悪魔観の粗製乱造、と云っても云いすぎではないレベル 典型的な尻つぼみ作品である こうなると、よく分からない伏線や説明不足な部分などがやたら多いのも、一々癇に障る 低めの★3つ
鑑賞日:12月12日 監督:ジョン・エリック・ドゥードル

降霊 ~KOUREI~ [DVD]降霊 ~KOUREI~ [DVD]
★5!面白ェ…終始面白ェ、完璧や…二度観てもた ところで、今回考えさせられた…本作が (この種の作品としては大成功とはいえ、やはり) 映画マニアやホラー・ファンにしか絶賛されず、「知る人ぞ知る」扱いをされるのは何故だろう? 「難解」?カタルシスがない?ゆったりしすぎ?陰鬱すぎ?怖くて観たくない?あるいは逆に怖くない?…理由はその全てだろう しかし、こういう本物の《ホラー》を解り易く仕上げた作品の「価値」「意義」はもっと広く一般に共有され(てほしい、ではなく)るべきだと思う それが《文化》ってもんじゃないか
鑑賞日:12月11日 監督:大杉漣

恋愛適齢期 [DVD]恋愛適齢期 [DVD]
たまたま『バス男』と一緒に観た、あまりの落差にめまいが…ww どういう気持ちで観たら… カネ、都会的センス、美貌、才能…全てをもつ人びと、その人生の波風、ちょっとこじれるけどたしかに素敵でオシャレな恋・愛…それを、同様の性質をもった画と音で描きだす2時間(ラブ・コメディ映画としてはたしかに達者だ) 40過ぎのオッサンのボクがこれに「憧れる」ってのも変だろう 思うところあって、いわゆる恋愛映画を立てつづけに観てるが なかなか大変 修練が必要ですな ★3 (N・マイヤーズっていうのでかろうじて最後まで観た)
鑑賞日:12月11日 監督:ナンシー・メイヤーズ

バス男 [DVD]バス男 [DVD]
[あえてのBD観賞ww] もぉなんだかなぁ…コメディなのに笑えねぇよ…と思ってたら、段々ワラけてきましたww 30分過ぎには声出して大笑いww 終いにはアイダホの風景だけで笑えるようにww これはジャレッド・ヘスやジョン・ヘダー達の愛がなせる業!ほとんどフリークスなナード/シャイギークスに対するこの愛情…卓越してます! こんな調子なので、CLIXのダンスに胸熱でした こういう映画がしっかり人気を集める、アメリカのもう一つの声はボクにはとても暖かでした ★5
鑑賞日:12月11日 監督:ジャレッド・ヘス

顔のない眼 [DVD]顔のない眼 [DVD]
[DVD観賞、BDの質が良いと側聞⇒購入へ] シュールな直感(悟性でなく直感)でつむがれた作品と思った(例えば、あのプロペラ機!ピカソ!OPの音楽!) 直接的な恐怖やグロテスクさはボクにはほとんど感じられず、画と音の織りなす独特な美しさをもった「映画世界」に感銘を受けた かなりゆったりとしたペース、一緒に観た方で「合う」と感じた方もいらしたが、僕にはちょっと合わなかった…ので満足度で★4だが、作品としては間違いなく★5! 最後の犠牲者を見つめるクリスティーヌから始まるラストSQは完璧だった、素晴しかった
鑑賞日:12月10日 監督:ジョルジュ・フランジュ

クリーン [DVD]クリーン [DVD]
明るく素直でハイセンスな画、(ボクにはピンとこないが)こだわりの音楽、異化効果のある編集、奇をてらわぬ脚本(英仏中3言語が良)…さすがに達者☆ 脚本・監督アサイヤスの元配偶者マギー・チャン当て書きの映画だな 狙いどおり、カンヌで主演女優賞を獲得…お見事!こういう映画は当然あっていいww さて物語…かつて小スターだった中年女ジャンキーが 義父や友人を頼りに、息子との再会を動機に、ごく静かに立直りをはかる…現代人の迷走、その精神の弱さと強さ…いいメロドラマです☆ 出来は★5、ボク個人は感情移入できず満足度★4
鑑賞日:12月08日 監督:オリヴィエ・アサイヤス

透明人間 [DVD] FRT-093透明人間 [DVD] FRT-093
[何度目かの再観賞] 物語としての陰影は、同じJ・ホエール監督作品の“フランケンシュタイン"にはかなわない しかし、ユニヴァーサル・モンスター物で ボクはこれが一番「怖い」と思う パニック、犯罪、マッド科学者… 今回は、「ズボンのスキップ」に怖さを感じたww(笑いとホラーの近接は 云うまでもない) 傑作ではないが、映画史上の重要性に鑑み ★5 が妥当だとやっぱり思う
鑑賞日:12月06日 監督:ジェームズ・ホエール

太陽の王子 ホルスの大冒険 [DVD]太陽の王子 ホルスの大冒険 [DVD]
本作の伝説である制作事情を脇においておくなら、頭でっかちの脚本、超絶のアニメーターの仕事に入り混じるお粗末な動画、大事ではあろうが明確な中だるみ…否定したくなる点はいくつかある しかしその全てに拘らず、本作は傑出した映画である ★5! この熱気!ユートピアとしての原始共産制村落、それを崩壊させる内外の人間的・構造的力学、マレビトとしての革命家、一致団結による革命の達成…今や「サヨ」と揶揄される社会主義の理想を、こんなにも真っ直ぐに全身全霊で表現しようとしている!すばらしい!たしかにその熱が結晶してます♪
鑑賞日:12月06日 監督:

エル・ドラド [DVD]エル・ドラド [DVD]
66年作品か… 西部劇をほとんど全く観ていないボクが、本当は採点なんかしちゃいけないんだろう、しかし まぁ単なる「感想」というレベルで云わせていただくなら ★4つ、いや★3つかな… 面白いといえば面白いが(このエレガンス、合衆国的な心理世界への好奇心、スターたちの共演 等々はたしかに印象に残ったのだけど)、本作はボクを この映画世界へと素直に引きこんではくれなかった 西部劇の修練がもっと必要だなぁ、と思わせられました
鑑賞日:12月06日 監督:

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[劇場以来の再見 すっかり忘れてて新作観てるみたいww] 面白いなぁ!お金をかけるだけかけて、あらゆるプロフェッショナルを動員して、その全体をプロジェクトとして組織して、巨額投資のもとをとるだけのエンタメ作品に仕上げる!なんてしっかりした「娯楽映画」なんだ、感動的ですらある 本SRが冴えてるのは、CG全盛期における肉体アクション、とくにトムというドル箱スターにそれをさせる、という見通しのよさですね もう、何も云うことなし ただシンプルに★5! ところで、やっぱJJは監督業専門になるべき!
鑑賞日:12月06日 監督:J.J.エイブラムス

タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密(スティーヴン・スピルバーグ監督) [DVD]タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密(スティーヴン・スピルバーグ監督) [DVD]
[IMAX 3D 字幕版 観賞] ワクワク、ドキドキ、ド直球の冒険活劇+超絶の映画職人技に…★5 しか点けられませんww いろいろありますよそりゃぁ、別に「刺さる」ものはないしね、フゥワフゥワと話は進んでいくしね、当たり前の映画的(← ここ大事)ご都合主義が満載だしね… けど、その全てをひっくるめて、この映画はもはや《狂気》である どんだけの熱量が、どんだけの熱量をまとめ上げたら、こういう作品が出来るというんだッ! 最高の出来は、もちろんあの「街くだり」の超長回しシーンですね あれだけで2000円分☆
鑑賞日:12月05日 監督:

ハイヒール [DVD]ハイヒール [DVD]
我が家にたまたま転がりこんできた低予算香港映画 「香港らしい」と云っていいのかは知らないが、裏世界をからめながら グロ⇒アクション⇒エロ⇒グロ⇒日常⇒エロ(まさかのモザイクww)⇒キャットファイト⇒…等々と続くww このテンコ盛りの悪ノリ馬鹿ノリ、嫌いじゃない…嫌いじゃないけど その全体を束ねる狂気の熱量が明らかに足りない ただの悪趣味映画 『八仙飯店之人肉饅頭』の続編みたいな煽りもあるけど…別もの!です! ★2つ、観る価値なし
鑑賞日:12月05日 監督:チャン・ウエイオン,チョウ・チョン

食べて、祈って、恋をして ダブル・フィーチャーズ・エディション [DVD]食べて、祈って、恋をして ダブル・フィーチャーズ・エディション [DVD]
[原作未読] 美しい音と画、役者らしく役者を撮る(その処理の力学をはね返せてるのは R・ジェンキンスぐらいか)、手際よい編集と仕上げ…制作陣はホントに手慣れてる!すごい! さて物語…オッサンのボクには感動や共感は勿論ない 数週間の旅で「宇宙の法則」を知る…という描き方は、主人公の心の動きは実際にはそういうことではなかろうが、ともあれ そういう描き方は軽薄との印象をのこす しかし、これが「女子」(グローバルな都市インテリ富裕層の女性)だといわれてしまえば、オッサンには返す言葉もない ★3つ
鑑賞日:12月03日 監督:ライアン・マーフィー

モンスター ~少女監禁殺人~ [DVD]モンスター ~少女監禁殺人~ [DVD]
犯罪実録物 かなり事実に即した作りのようだ… スタッフ、キャスト共にすごくしっかりやっている けど…特段観るべき価値があるとも思えない この種の映画を観すぎなのか、ボクには新しい知見は一切与えられなかった 陰惨な事件、そこに蠢く《人間》の情念、あるいは《人間》の脆さ…多くの猟奇殺人事件の内側に充満する、たしかに異常だが 正常人とも決して無縁ではない、そのような《内部空間》… あぁたしかにそうだ… ★3つ
鑑賞日:12月03日 監督:

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 [DVD]ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 [DVD]
ウィーンの街に漂う、知的な白人の男女、文字どおり運命の出会いを果たす(こういうことって、奇跡的ではあろうけど やっぱり本当にあるんだと思う)… 会話だけでつづられるひと夜(「夜」ってのが大事だ 「夜」の空気がすごくよく撮れている すばらしい)… クラシカルな音楽、聖堂、石畳、大人たち… 実に上品で繊細な102分間ですね 映画の出来は★5(こんなの滅多なことじゃ撮れないよ…!) 個人的満足度は★4(スマートすぎる恋に馴染みきれないところがありました) 擦れきったボクにも「チクリ」と刺さる、素敵な小品でした
鑑賞日:12月03日 監督:リチャード・リンクレイター

奇人たちの晩餐会 リマスター版 [DVD]奇人たちの晩餐会 リマスター版 [DVD]
なんやこれええやないか!ww 満足度★5つ エスプリを利かせた、なんてことは一切なく、フランス大衆が好む(らしい)ベタなお笑いをたたみかける その単調さにはやがて飽きがきて、多くの観客はイライラすらしよう、それを「バカ」の真摯な内面性でホロリとさせて(つまり、「バカ」を笑って楽しんでいるのは 他ならぬ観客である私自身だと気づかせて)、小笑いによるスパンッ!としたED お見事! こうした全体を束ねるのが、まったく「古典的」と云ってよいだろう「ピエロ」の表象/物語だ 大した期待もせず観たが、大満足☆
鑑賞日:12月02日 監督:フランシス・ヴェベール

ケープ・フィアー [DVD]ケープ・フィアー [DVD]
★5 何度観たことか、やっぱり面白い♪ 『恐怖の岬』(1962年,未見)のリメイクであるのは勿論、随所で古典スリラーを徹底的に参照・再構築した、シネフィルぞろいの制作陣らしい一作 R・デニーロ、J・ルイスの熱演は勿論目をひくが、今回は「どうしてこんなに面白いのか」を考えながら観た 脚本と演出はもちろんだが(灰汁が強いスコセッシ演出、本作では当りww)、編集T・シューンメイカー、音楽B・ハーマンの職人技の偉大さに気づく! サスペンスとスリルの維持・昂進に、これらの過程・要素は外せないですね
鑑賞日:12月02日 監督:マーティン・スコセッシ

ガンジー コレクターズ・エディションガンジー コレクターズ・エディション
[授業内で2回に分けて観た] ガンディー研究者の端くれの端くれとして云えば…よく出来てますこの作品 スタッフ・演者の力の集約と発揮!やはり★5です 無論、あれほどの巨人の一生を描くのに3時間は短すぎます 企画・脚本・演出・編集の各段階で 制作者の理解と意図が縦横に貫かれています 一般の観客はどこがそうなのか、分かるはずもありません(例えば、彼の短所や弱点、迷惑や反対はほとんど描かれません) それでもなお、「一つのガンディー理解」としてちゃんと完結しており、なおかつ史実にもかなり忠実、と評価したいと思います
鑑賞日:12月01日 監督:リチャード・アッテンボロー

スモールタウン マーダー ソングズ [DVD]スモールタウン マーダー ソングズ [DVD]
メノナイト共同体のあるカナダの片田舎が舞台(喋っているのはオランダ語?)、それだけでボクなぞはウハウハ♪ 暴力と非暴力をめぐるヒューマンドラマ…のようだが、ひどく余白のある作品作りに戸惑う きわめて印象的で美しい演出、編集も手際よくかつ大胆だ(なお、美麗な画とキャプションによる場面転換、音楽使用などはフォン・トリアーを彷彿させる) が、たしかに丁寧な人間描写にも拘らず、突き刺さったり重たく残るものが ボクには感得できなかった 波長が合わないのかなぁ… 出来の良さを認めての★4、満足度なら★3
鑑賞日:12月01日 監督:エド・ガス=ドネリー

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