現代インドの religion 概念をめぐる言説空間 (仮説)
これはメモです
仮説を思いついたので、文字通りの「備忘録」です
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特定の語が、日常的な用法にまで拡散していくとき
(その語の 権力的=言説論的配備が 上々にすすんだとき)
その(再)定義は かなり困難になる
こういう場合、形式的な整理をおこなうのが有効だ
すなわち、 《原義・狭義・広義・比喩的用法》 という四つに
拡散し乱反射する作用体としての、特定概念の意味内容を附分けする――
これがとっても有効だ
(と、ボクは発見したけど きっと何かの教科書にはもうすでに書いてあるんだろう)
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まずは 「原義」 を確定すると、見通しはつけやすかろう
これも、形式的に引き出される智恵だ
例えば…
現代日本の「宗教」概念の「原義」は、「宗教法人法の前文」に対応した観念である
これがボクの研究成果だ
【130426追記】
現代日本の「宗教」概念の「原義」として もうひとつ
- 世界各地域における諸伝統としての諸宗教(宗教分類学)
というのも加えたい
すなわち、現代日本語の「宗教」は いわば二つの核をもつのだ
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南アジア地域研究者のはずのボクが 何故日本のことなんかをやっているか…
それは、南アジア(とくにインド)の religion 概念をめぐる言説空間が
とにかく複雑すぎて ボクの手には負えない、
まずは 扱い慣れた日本語で、宗教概念をめぐる言説空間をとらえてみよう…
こういう研究デザインによっていたわけです
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そうこうしているうちに、早4年!
そろそろ、現代インドの religion 概念をめぐる言説空間 に手をつけてみようか…
ということで 考えてみました――
現代インドの religion 概念(英語)の「狭義」は…
- Census(国勢調査)における調査項目のひとつとしての Religion
- 西洋のオリエンタリズムにおける Spirituality; Meditational
という二つに対応する観念である…
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以上、備忘録でした
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