万能細胞の出現と宗教者の立場

天理大学おやさと研究所 というところがある。

そちらでは、月刊の公刊物として 「 グローカル天理 」 を出している。

その2008年2月号の 「 巻頭言 」 は 「 万能細胞の出現と宗教者の立場 」 という記事。 筆者は 同研究所所長の 井上昭夫氏 。

同氏のブログは こちら

ここで 「 万能細胞 」 とは、iPS 細胞のこと ( こちら @ Wikipedia ) 。

この細胞の開発成功のニュースは 「 ノーベル賞級 」 として大きく報じられた。 そして、日本政府は 実に迅速にこれに対応した。

上記 「 巻頭言 」 において井上氏は、 iPS 細胞がもたらす衝撃について 天理教の教学の立場から コメントしておられる。

曰く、、、

宗教の教学は iPS 万能細胞の出現にどのような対応が迫られるのであろうか。

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倫理委員会

昨日 ( 11日 )、東邦大学医療センター大森病院の 倫理委員会 に出席。

年明けということで申請数が少なく、11件。 特殊な申請もなく、そろそろ審査のコツがつかめてきたので、積極的に ( しかし、あくまでも 「 外部委員 」 という立場を逸脱しない範囲で ) 発言をおこなってきた。

今回の11件、ひとつひとつが比較的よく練られていた。  これまでなら、本当にこれで申請がとおると考えているのか、、、、と首をひねってしまうものが数件はあったものだが、今回はそういったものはほとんどなし。 おかげで、いつも2時間で足りないところが、1時間半ちょっとで終了した。 

次回は3月8日に開催となる。 この委員会は、地味ぃーーな事務作業 ではあるけれど、僕にとって本当によい経験になっている。 来年も委員として参加させてもらえるのかなぁ。

<メモ>

この倫理委員会についての前便は、 こちら

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お医者さんたちの倫理観

前便のつづき です。

医療ミス、医学会政治、製薬会社や政界との癒着などが ニュースやドラマになりますから、 お医者さんたちの倫理観 については、 このごろ 信頼がゆらいでいますね。僕も どこかで そのような感覚をもっていました(平成版「白い巨塔」は お気に入りのドラマでした)。

しかし・・・

決して ニュースにはならないけれど、お医者さんたち(看護士、薬剤師も含む)は 地道にがんばって、倫理問題を自分のものとして引き受けようとしているようです。

大森病院では 「倫理委員会」の設置が5年前 ということですから、遅きに失した感はたしかにあります。 ありますが、文句ばかりをつけるわけにもいきません。

  • 委員会での議論はちゃんとしたものだし、皆さんも熱心です。
  • 僕みたいな 外部委員を入れているのも 当然のことながら、良心的です。
  • 申請件数がこのところ急増している というのは、昨日書きました。
  • 医学部での講義に、倫理関連の科目は 多いです。
  • この問題に対する学生さんたちの関心も 異様に低い というほどではありません。

さらに しかし・・・

病院名を実名で出していますし、僕が目にするのは審査承認前の申請書類 だけ でありますから、具体的にはいえないのですが (申し訳ない) ・・・・・・ やはり 首をかしげたくなる申請書に出くわすこともあります。

倫理委員会への申請がルーチン化している とでもいうのでしょうか・・・ 

「あとで ごちゃごちゃ うるさいから、出しとかな しゃぁない」 

なんて 申請者は思っちゃってんのかなぁ、、、という印象を受けることが ときどきあるのです。

そういった印象は、申請書類のちょっとした言葉づかいとか、申請書類の不十分さ などから感じとられます。 (感じているだけですから、ホントのところは 残念ながら わかりません)

お医者さんたちの倫理――これは今 確定の途上にあるようです。

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医療行為の倫理性を審査する

今日は 東邦大学医療センター大森病院の 「倫理委員会」に出席してきました。私、その外部委員の一人なのです。

この委員に選ばれたのは、僕が 東邦大学医学部で 「宗教学」の非常勤講師をやっているからです。この授業では、「生命倫理と宗教」というテーマに3分の1をあてています。宗教学者としては、伝統医療や医療人類学をやることもできるのですが、まぁ 得意なところで、社会や政治の視覚から「医療と宗教」の問題を考える、ということです。

この授業については、またいつか書くことにします。今日は 倫理委員会について。

19件の審査申請が出ていました。数百ページの申請書と添付資料が10日ほど前に送られてきます。それら全部に あらかじめ書類に目を通すだけで、大変な労力が要ります。

委員会は2時間。19件を全て審査するなんて とてもできませんから、今日は9件だけが審議されました。

内容は、承認済み/未承認の薬の実験的投与、アンケート調査 などについてのものがほとんどです。

  • 申請されている研究/実験そのものが倫理的な問題を生じていないか

これは もちろん最大のチェックポイントですが、それだけではありません。

  • 患者さんへの説明は適切か
  • プライヴァシーの保護措置はなされているか
  • 副作用や不利益に対する説明や対処はできているか
  • 書類上に研究者の倫理性の欠如があらわれていないか

こういった点も、ひとつひとつ 審議されていきます。

僕は 宗教学者、インド研究者ですから、その立場から それなりの発言をするよう求められているのかもしれませんが、なかなか そうもいきません。

人工肛門をつけた人のQOL調査について、現代の宗教理論やアーユルベーダの知識が なにを発言できるというのか、、、僕には どうも分からないからです。

そこで、二つの役割を自分に課しています。

  1. 自分を 「医療素人 = 患者」  の立場において、そこから発言すること
  2. ちゃんと資料を読んで、積極的に議論に参加する まじめな委員

第一の立場は、自分のかつての大病を思い出すことで そのようにふるまわれます (実際、僕の症例は、すくなくとも三つの学会で発表されたのでした)。 こうした患者の立場からの発想では、 同じく委員であられる看護士の方々と 意見がよく一致します。

この委員会、本当によい経験になっています。こういうことが 若いうちにできているというのは、幸せなことだと思います。

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