カテゴリー「03B 生命倫理・医療倫理」の記事

2014年12月 2日 (火)

死、社会貢献、祖霊

NHKによる菅原文太さんの訃報

そのなかに、奥さまの文子さんのコメントがあった

死と社会貢献と祖霊…

あるいは 自然農法と平和と ここでは云われないけれど反原発…

これらがひとつに融合した見事なことば

今後も何度も読みなおしたいので ここに再録させていただきます

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俳優の菅原文太さんが亡くなったことを受け、妻の菅原文子さんは「七年前に膀胱がんを発症して以来、以前の人生とは違う学びの時間を持ち『朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり』の心境で日々を過ごしてきたと察しております。『落花は枝に還らず』と申しますが、小さな種を蒔いて去りました。一つは、先進諸国に比べて格段に生産量の少ない無農薬有機農業を広めること。もう一粒の種は、日本が再び戦争をしないという願いが立ち枯れ、荒野に戻ってしまわないよう、共に声を上げることでした。すでに祖霊の一人となった今も、生者とともにあって、これらを願い続けているだろうと思います。恩義ある方々に、何の別れも告げずに旅立ちましたことを、ここにお詫び申し上げます」とコメントしています。

文子さんのコメントの中にある「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」のことばは中国の古典、「論語」に由来するもので、「人として大切な道徳を悟ることができれば、すぐに死んでも後悔はない」という意味です。

また、「落花は枝に還らず」は「ひとたび散った花は再び枝に戻らない」という意味で、「死んだ人は再び生き返らない」ことを例えています。

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2009年11月10日 (火)

先端医療技術と人の心

脳死と臓器移植、 遺伝子操作――

こうした先端医療技術は もはやわれわれの現実の

完全なる一部だ

次のような一般向け映画が公開されているのが その証左だ

後者の原作は 大ヒットの少女マンガだそうですね

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クローンは まだ近未来ということなのだろうが

それもやがて 僕らの日常に食い入ってくるだろう

死生観や生命倫理というと いかにも堅苦しいが

要するに 僕らの大切にしているものを 揺るがす

そしておそらく それすらも 僕らは消化していくのだが

消化不良になって ひどい下し腹になるか

腸閉塞を発症して 大手術にのぞむはめになるか

はたまた… そのあたりは 当面不透明なままだ

2009年10月31日 (土)

アート、アナーキズム、開放知

たとえば 「文化人類学解放講座」 ――

イルコモンズさん のお仕事=表現=生命

とにかく面白すぎて もぉ 何がなんだか・・・

ストリートの アナーキズムかぁ

解放と自由は やっぱりグッとくるじゃないか!

それにしても… こんな 「配布プリント」 に心底あこがれる

かっこいいから 言ってるんじゃない。 ここ数年

僕が考えつづけてきたものに即した表現形式として

これは いけるんじゃないか、 と思うのだ

《欲望の政治学》 とか 《宗教/世俗的近代のアーキテクチャ》 とか

コトバはなんとなくできてきたけれど

僕が訓練を受けてきた論文という形式は

それを表現するのに どうも何かが足りない

いろいろ工夫しても 書ききれない、 伝えきれない

だから ブログを 一生懸命やっている

半永久的なトラッキングのなかに 浮かぶ思考の軸――

それを表現するのに、 ブログは最適だ

そしてそろそろ、 もう一丁 別の手法がほしいなぁ、 と感じていた

パカリと切り取られた、 開放的で、 多方向的な

それでいてハンディな表現形式――

そのお手本を 僕は見つけたような気がする

やり始めてみようと思う

映像は… まだ手を出してはいかんな、 僕なんぞが

日本語のひとつも生かせてあげられてないんだから

何をなんで どこにどうやって向かい向けるのか

まだまだ まだまだ 悪戦苦闘だぜ

2009年10月26日 (月)

奇跡の脳

本務校の 「現代女性とキャリア連携専攻」 の仕事で

学生さんにお薦めの一冊を! というのがあった

僕はもう 迷うことなく

  • ジル・ボルト・テイラー 『奇跡の脳』 (竹内薫訳, 新潮社, 2009年2月)

を選んだ

今年のマイ・ベストの一冊。 原著まで買ってしまった

僕の書いた短評は こんな風です

たくさんのことが一つの物語として結晶化した、 見事な一冊。 脳卒中で左脳だけが停止してしまったジルは、 どんな世界を体験し、 またどのようにそこから帰還したのでしょうか。 女性性、 キャリア、 家族愛、 友情、 病気、 介護、 さらには脳科学、 至福体験、 哲学、 宗教まで、 《人間存在》 についての深い思索へと、 私たちをすんなり導いてくれます。 翻訳もとても行き届いていて、 読みやすいですよ。

2009年10月15日 (木)

死生観を学ぶ

国際宗教研究所 より 

第8回 「生と死」 研究会

のお知らせをいただきました

下に転載いたします

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拝啓  時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
財団法人国際宗教研究所は、 東洋英和女学院大学・死生学研究所との共催で第8回 「生と死」 研究会を下記の要領で開催いたします。
参加ご希望の方は10月20日 (火) までに国際宗教研究所にメール (info@iisr.jp) かファックス (03-5373-5855) でお申し込みください。
尚、 当日の受付も行います。

日時:  2009年10月24日 (土)
  14:40~17:50 (受付開始 14:10)
場所:  東洋英和女学院大学大学院校舎 201教室
   東京都港区六本木5-14-40
電話:  03-3583-4031

テーマ:  「死生観を学ぶ」

研究発表 (1)  14:40~16:10
宇都宮輝夫 (北海道大学教授)
発表題:  「死生観を学ぶことと死への態度を形成すること」

<概要>
 学問は、 通常、 実践との何らかの関わりを念頭においており、 特に死生学はかなりはっきりした実践的目的を持っています。 死生観を学ぶことも、 知的教養の幅を広げる目的でなされるのではなく、 むしろ通常は、 死に対するいかなる態度が望ましいのかを見極めること、 またそれを実際に形成することを目指しています。 しかしながら、 死生観の学習は、 死に対する態度の形成にどこまで現実的な作用を及ぼしうるのでしょうか。 死生観を学ぶことの意義と限界を、 人格形成・アイデンティティ形成という観点から考えてみたいと思います。

研究発表 (2)  16:20~17:50
藤腹明子 (仏教看護・ビハーラ学会会長)
発表題:  「人の生き様、死に様に学ぶ生死観」
 
<概要>
 個々人の 「生死観」 は生き様を含め、 その人が望むその人らしい最期を迎えるうえでとても大切なものではないかと考えています。 つまり、 その人の 「生き様」 を含め 「死に様」 を決めるのは生死観である、 といっても過言ではないように思います。 看護者として、 いろいろな方の臨終や死に立ち会ってきました。 今回は、 そのような看取りの体験を通じて、 その人の生死観が、 なぜ看取りや看取られ方の在りようを左右することになるのか、 なぜ生死観が大切なのかなどについて、 仏教看護を標榜する立場から考えてみたいと思います。

国際宗教研究所ウェブサイトの案内ページ
http://www.iisr.jp/news.htm#seitoshi
(各発表の参考文献も挙げてあります。)

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2009年10月13日 (火)

WHOとスピリチュアルケア

「スピリチュアル」 というコトバは 今の日本で

江原啓之さん の影響が強すぎるからだろうか

霊とかオーラとか 超自然的な存在やパワーとか

どうもそっちの方でイメージされがちですね

それから、 癒しとかエコとか そっちもあります

そして もうひとつ、 あまり知られていないのですが

(専門家には まったく周知のことなのですが)

医療現場 で 「スピリチュアル」 というコトバが

大変 重要視されるようになっています

そのきっかけは、 WHOの動きでした

井上ウィマラ先生 (高野山大学 准教授) のコラム

  • 「日本におけるスピリチュアルケアの動向」 (『国際宗教研究所ニュースレター』 第63号, 09-2, 2009.7.25, 3-6頁)

にて、 その辺りが 端的にまとめてありました

シシリーは、 患者のもつ自責の念、 罪の感情、 自分自身の存在に価値がなくなったという感じを伴う苦悶をスピリチュアルな痛みと呼び、 それに対する援助 (スピリチュアルケア) の必要性を説いた。 1989年、 WHO は緩和ケアの定義において、 「スピリチュアルな問題の解決」 を取り上げた。 また、 健康に関する定義に関して、 従来の 「身体的、 心理的、 社会的に良好な状態」 に加えて 「スピリチュアル」 という条件を加えるという改正案が1998年に議論された。 このような流れの中で、 スピリチュアルケアは全人的ケアの重要な一環として注目されるようになってきたのである

3頁

最初の 「シシリー」 とは

1960年代代 イギリスで ホスピス運動を主導し

現代の世界的なこの運動に 大きな影響を与えた

シシリー・ソンダースさん のことである

 

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【メモ】

『国際宗教研究所ニュースレター』 は 同研究所のサイト から購入できます

なかなか面白い小冊子です。 おすすめです

2009年8月 2日 (日)

宗教と科学

高校3年の10月まで 完全に理系だった僕

サイエンスの知、 数学の知には 素朴にエロスを感じてしまう

そうした個人的な感性はさておくにせよ・・・

宗教研究にとって この種の知がいかに重要か――

この点には これまでも何度か言及してきた (注1)

科学と数学の知は 存在と生命について 確実かつ斬新な知見を

すでにもう 大量に産みだしているからだ

最近のエントリは こちら

そして、 僕がその重要性を指摘するまでもなく

この領域は 実はずいぶん前から追究されてきた

日本語になっている本も きわめて多い

アマゾン和書で 「宗教 科学」 を検索すると (→

669冊ヒットする (2009年7月23日 16:54時)

しかし、うなってしまうような本は めったにない、 と言ってよいだろう

僕はこの分野の専門家ではないので

網羅的な読書をしてきたわけではない。 しかし!

ほとんどが・・・ ニューサイエンスか、 ロマン主義か、 トンデモ本か

あるいは 問題をぎりぎりまで詰め切れていないか

まぁ そんなところだろう、、、 と経験上 予測している

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だから 宗教と科学の問題を 上手にとらえるには

まだまだ時間がかかりそうだ

とくに、 宗教や宗教研究の側から そうした貢献がなされることは

ほとんど期待できそうにない

人間と社会と歴史のヴィジョンのなかに 科学と数学をどう位置づけるか――

宗教や宗教研究は この点を明確にできていないからだ

むしろ参考にできそうなのは

科学の側から 文系的な問題設定へのアプローチ である

注1:

このことはもちろん、 宗教論 (および 人間論、 歴史論、 社会論等) において

理系学者 (サイエンティスト) が 無条件に指導者になる、 という意味ではない

科学者が書いた 「啓蒙書」 (笑) を読んでいると

短絡と (誤った) 一般化が なんともはげしいものが けっこう多い

そのことに著者らがちゃんと自覚的である――

それらは 「方便」 として選ばれた表現上の工夫なのだ――

と僕は信じたい・・・

しかし少なくとも、 まじめで、 影響を受けやすい、 批判が苦手な読者は

そこに披瀝される見解を 「鵜呑み」 に近いしかたで

飲み込んでしまうのではないか・・・

そしてもし、 それを著者らが あまり問題にしていないとしたら・・・

2009年7月10日 (金)

臓器移植法改正をめぐって 下

前便は こちら

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2009年7月4日付け 朝日新聞 朝刊に

生と死を考える ―― 臓器移植法改正をめぐって 下

という記事が載った。 「上」 は 前便 でご紹介した

澤井繁男先生海堂尊先生 とのインタビューをまとめたもの

お二人は 今回の法改正そのものに、 基本的に賛成している

これは、 「上」 で登場し、 前便にて紹介した

波平恵美子先生島薗進先生 とは異なる立場だ

澤井、 会堂両先生の意見の要点は

  • 国会、関係省庁を中心に、 とにかく議論が浅いし、 遅い
  • 臓器移植は推進すべきことである
  • 脳死を 《人間の死》 と認めることに問題はない
  • 子どもの臓器提供を 親に判断させることに問題はない

とういうことになるだろう

残念ながら、 この 「下」 記事の方は ネット上では読めないようだ

短いがゆえに、 論点が明確になる記事だと思う

この問題への入門として、 「上」 「下」 あわせて推薦したい

2009年7月 6日 (月)

臓器移植法改正をめぐって 上

関連のエントリは こちら

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2009年7月3日付け 朝日新聞 朝刊に

生と死を考える ―― 臓器移植法改正をめぐって 上

という記事が 載った

波平恵美子先生島薗進先生 へのインタヴュー記事だ

小さい記事だったので、 見逃した方もいらっしゃるかもしれない

asahi.com では とりあえず 見つけられなかった

2009年7月4日 10:08 am 時点

しかし、 ブログ 「薔薇、 または陽だまりの猫」 の下記エントリに

全文が 採録されていた

http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/05018711ad69e0e2974090517c459818

僕としては、 師匠である島薗先生の議論に とくに膝をうった

ぜひお読みいただきたい、 と願う

【宣伝】  朝日新聞、 その他の商品の購読申し込みは こちら から  

2009年6月29日 (月)

臓器移植法改正A案可決

関連の前便は こちら

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2009年6月27日付け 朝日新聞 朝刊に

臓器移植法改正A案可決 先進米国にみる荒涼

という記事が載った。 森岡正博先生 が書かれたものだ

今回のA案は アメリカのごとき 「荒涼」 を日本にもたらすであろうこと

さらには、 国民の過半数の意見を無視していること などが指摘されている

記事は、 森岡先生ご自身が こちら (↓) にアップされておられる

http://www.lifestudies.org/jp/ishokuho06.htm

ぜひともご覧いただきたい

【メモ】

この記事が含まれるサイトは 「LIFESTUDIES.ORG」

森岡先生の もうひとつの サイトである

http://www.lifestudies.org/jp/index.htm

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